アフリカの記憶 045

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 Zaire - Burundi - Kenya 1996

 ザイール最終日。
 キンシャサのヌジリ国際空港を飛び立ち、
 ブンルジのブジュンブラ空港へ、
 そしてさらにケニアのナイロビを目指す。

 キンの空港の出発フロアでは、暗い空間に人々が蠢く。
 背後で何かがしなる鋭い響きが轟く。
 乗客が並ぶ列に向かって、長く太い鞭が振り打たれる。
 本物の鞭で整列を促す、衝撃的な光景だった。

 エア・カメルーンのカウンターでチェックイン。
 受付の女性が「私にチップを払わなければ発券しない」と主張。
 空港職員を呼んで説得するも、頑として態度を変えない。
 これでは乗り遅れると思った時、やっと彼女は折れた。

 ブジュンブラの手前、遥か南まで湖面が続いている。
 巨大なタンガニーコ湖だ!
 ブルンジの北隣にはルワンダ。
 2年前そこで起こった大虐殺に思いを巡らす。

 ナイロビ空港での入国審査。
 前の男で止まってしまい先に進まない。
 その中国人は英語が全く分からないようだ。
 仕方なく、中国語と英語の通訳を買って出る。

 夜、日本大使館の公使と会食。
 久しぶりの日本食に舌鼓を打つ。
 最近、大使館の車が襲われたと聞く。
 その事件で運転手は片腕を切断した。

 見るもの、聞くこと、何もが混沌としたアフリカ。
 そんな濃密な1日だったが、
 ブジュンブラ空港での駐機中に浴びた、
 眩しく熱い日差しを、今も瞼が記憶している。
 





by desertjazz | 2020-06-27 00:00 | 旅 - Abroad

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