アフリカの記憶 127

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 Kalahari #27 : Botswana / CKGR-Gyom 1993

 馬に跨るハンター3人衆には2度同行し、ゲムスボックの狩りの様子を見せていただいた(写真は色々撮ったのだが、強烈なものが多いため、1枚だけ披露する)。

 獣を仕留めるとすぐに解体作業を始めるのだが、胃の内容物まで丁寧に出し、人間の食べられない内臓は焼いて犬に与えていた。その日に食べきれない肉は干し肉にする。カデ Xade で一度、クドゥ(ウシ科の一種)の干し肉を味見させてもらったことがあるが、適度な塩気を含む滋味深い味だった。キャラメル程度の小片しかもらえず、もっと食べたくなったが、干し肉は彼らにとっては貴重な保存食であり栄養源なのに違いない。

 そばで狩を見ていて一番印象に残ったのは、獣の瞳から瞬く間に生気が失われたことだった。直前まで生きていたのに、殺されれた瞬間、瞳からは何の反応も認められず、動物というよりただの物体としか感じられなかった。これが「死」というものなのかと考えたのだった。


 このカラハリの旅の後も、世界各地で動物が屠られる瞬間を目撃した。中でも記憶に鮮明なのは、キューバのマタンサスでサンテリアの儀式に立ち会った時のこと。私のすぐ目の前で(1mもなかった)生贄にされるヤギが喉を掻き切られるのをじっと見つめた。その状況は、カラハリで命を奪われたゲムスボックの姿も想起させるものだった。そして、その後のこと、キューバ滞在中、奇怪かつ重大な事件が相次ぎ、人からは「サンテリアを撮影した祟りだ」とまで言われたのだった(・・・まあ、この話はまた別の機会に)。







by desertjazz | 2020-09-23 00:00 | 旅 - Abroad
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