Nigeria / Niger Delta 2005
マングローブの森の雄大さに見とれていたその時、川がおかしな光り方をしていることに気がついた。川面に浮かぶオイルが反射しているのだった。前回「アフリカの記憶 194」の写真もよく見ると、川が至るところでオイルのために光っている。
ニジェール・デルタ一帯には、原油の掘削坑が無数散在しており、そこからオイルが漏れ出し垂れ流されているのだろう。オイルメジャーが建設した巨大な石油基地、長大なパイプライン。その存在が引き起こす、衝突と事故と事件。原油利権を主張するゲリラたちは、州政府や大統領と巧みな交渉を交わす。彼らはパイプラインから原油を奪って活動資金を作るという話を聞く。それが誤って悲惨な爆発事故も引き起こす。思い返すと、ビアフラ戦争も石油資源が招いた悲劇だった。
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