1991年以降、毎年最低一度は(多い年には5〜6度)海外に出かけていたが、新型コロナのため今年はとうとう外遊せず。実に30年ぶりのことだ。
海外に行けないなら代わりに何かやろうと考えた。昨年はアフリカで撮影したフィルムをデジタル化し、ブログに「アフリカの記憶」として投稿。今年前半は Houcine Slaoui のSP盤をリマスターして CD を制作。
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そして今年もう一つ取り組んでいたのは、自宅オーディオの改善だった。カートリッジとヘッドシェルを新品交換し、アンプと CDプレイヤーを新しくしたら、期待と予想をはるかに超えて音が良くなった。何を聴いても鮮明な音で、これまで聴こえなかった楽器も響く。何より嬉しいのはこれまで不満だった低音がすっかり改善されたこと。アンプを購入直後は音の微かな滲みが気になっていたが、それも今は全く消えた。
これで賃貸マンションで聴くには、まずまず満足できるオーディオ環境になったと思う。以下、現在のメインの機器。
Analog Player
・Kenwood KP-9010
・Thorens TD-240-2(SP専用)
Cartridge
・Denon DL-103
・Shure M97xE
・Shure V15 Type IV
・Audio-technica AT-MONO3/LP
・Audio-technica AT-MONO3/SP
Phono EQ
・Trigon Vanguard II
CD Player / Universal Player
・Luxman D-03X
・Marantz DV9600
Network Player
・Marantz NA6006
NAS
・I-O Data Soundgenic
K7
・Teac W-970C
Amp
・Luxman L-507uX Mark II
Speaker
・PMC OB1
Headphone
・Sony CD-3000
・Sony CD-900
TV
・Sony 55X9300C
しかし、使用機材を一段上のものにしただけでこれだけ良くなることを知り、さらにステップアップした時の音はどうなのだろうと考えてしまった。そこで、数年かけてオーディオを更新する前提でいくつかの専門店で試聴を繰り返した。
検討ポイントは以下の3つ
・スピーカーの更新
・真空管アンプの導入
・モノラル専用のアナログプレイヤー
今年試聴したスピーカーは、Sonus Faber の Amati Tradition と Guarneri Tradition、Franco Serblin の Accordo、Magico の S1 Mk2、B&W の 804D4 など、200〜400万円クラスのもの。近年の価格高騰を考慮すると、今使っている OB1 でも100万円クラスの実力だと思うので、更新するならより上位機種だ。
賃貸住宅では大音量を出せないため、一度ブックシェルフ型を使ってみたくもなったのだが、評判良い Accordo は全く好みでなかった。このスピーカーはヴァイオリンを鳴らすことに特化したものだろう。Guarneri Tradition はポップもとても魅力的に鳴らすが、ブックシェルフに200万円以上出すのは考えもの。ビッグバンドやラテンを聴くなら、トール型の方が断然いいだろうなぁ。だが、B&W の最新版 D4 は高音が痛すぎ。Magico は A3 を聴いてみたいのだが、置いている店が見当たらない。
アンプは Octave V80SE などを試聴(Mackintosh MA7200 も)。昔聴いた Octave の Pre HP-300 がとても良かったのだが、評価の高い V80SE にはあまり特徴を感じなかった。Air Tight にも興味あるが、別売の 300B 2本を加えると 100万円をはるかに超える。真空管アンプを買って2台化するなら、まずはコスパの良い Triode を選択するのもありかな? でも導入するなら Musashi が最低ラインか。まあその前に買ったばかりの L-507uX Mark II を鳴らしこむべきだろう。
アナログは Thorens を SP専用機にしてしまっているので、もう1台導入して、ステレオ、モノラル、SP の3台にしたい。古いジャズ盤などはやっぱりモノ針で聴きたいので、モノラル専用機も欲しい。そう思って、LINN LP12 を試聴。他に候補がないから買ってしまってもいいのだが、新品がいいのか、中古を買って SME のトーンアームにするのがいいのか。お店では「最新のボディに SME をつけることもできますよ」とアドバイスをいただいた。
・・・とまあ、今年はヴィンテージ機も含めてオーディオについてあれこれ調べた。でも、まだ知識が足りなすぎて、今後の方向が定まらない。それ以前に、今の住まいにはより大きなスピーカーもアンプ2台もレコードプレイヤー3台も置けない。ならば、持ち物を減らすことと、引っ越し先を探すのが最優先の課題だろう。
(プレイヤーを3台にするとフォノEQ も3つあった方がいい。Luxman の 507 はフォノ内蔵だが、このクラスのアンプでも Vanguard II と比較すると遥かに劣る。昔 Cambrigde Audio の2万円くらいのフォノアンプも買ったが、全く貧弱な音で即お蔵入り。SPから盤起こしした Houcine Slaoui の音が生々しいのは Vanguard II を使ったからだ。レコードをある程度良い音で聴くには、それなりのフォノEQが必要ということ。)
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長々綴ったけれど、拙宅のオーディオの音、かなり良くなりました。来年もまだしばらくは長旅に行けないだろうから、せめてはウチに音楽好きな仲間をまたお呼びして、音楽聴きながら飲み語らいたい!
そんなことを考えている年の瀬です。
来年もよろしくお願いします!