New Discs : The Sounds of S. E. Rogie

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 暑い季節になるとパームワイン・ギターを聴きたくなる。そのパームワイン・ギターの第一人者、シエラレオネの S. E. ロジー Sooliman E. Rogie のリイシュー盤が2タイトル、リリースされた。

 "The Sounds of S. E. Rogie" (Domino Sound #050? / MRP-050, 2022) 
 "Further Sounds of S. E. Rogie" (Domino Sound #043 / MRI-134, 2022)

 1枚目は 1986年に S. E. ロジー自身のレーベル Rogiphone からリリースされた LP とほぼ同じジャケットだが(OF の上にあった 60s' が消されている)、トラック・リストを見る限り、その 10曲に2曲追加した Cooking 盤と一緒のようだ。

 "The 60s' Sounds of S. E. Rogie" (Rogiphone R2, 1986)
 "Palm Wine Guitar Music (The 60's Sound)" (Cooking Vinyl 010, 1988)

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 2枚目は記憶にない曲が並んでいたので、こちらは買って聴いてみた。どうやら Rogiphone 盤の7インチをコンパイルしたもののよう。ロジーの歌とエレキギターを中心としながらも、トラックごとに工夫や違いがあり、味わい深い歌と演奏ばかりで楽しめる(録音状態がそれぞれ異なる点にも、なんとも趣が感じられた)。

 ちょっと興味深いのは彼の息子 Rogee Rogers によるライナーノーツ。60年代の子供時代、大人気だった父のステージを観た思い出、渡米後に一緒に音楽活動したこと、それからイギリスに渡っての活動(ウクライナでもコンサートを行った)、そして長生きしたものの最後はロシアのステージ上で亡くなったこと、等々。

 音源提供、盤起こし、音源修復、マスタリングなどは、Michael Kieffer さんが中心になって行ったとのこと。道理で良い仕事なワケだ。

 S. E. Rogie はアメリカ時代に LP を2枚リリースしている。

 Souleman Rowgie "African Lady - Highlife Music From West Africa" (no label AL-1, 1975 & 197)
 Soolyman Ridge (Souleman Rowgie) "Mother Africa - I Won't Forget You" (no label AL-2, 1979)

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 S. E. ロジーのアルバムは他に CD が数タイトル出ている。彼のアルバムはこれで全部だっただろうか? 今年の夏も、彼の滋味深い歌声とギターサウンドを聴いて涼むことにしよう。







by desertjazz | 2022-05-08 17:00 | 音 - Africa

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