先日6月20日にジョン・コリンズの伝記本が出版されたので、早速取り寄せて拾い読み中。
・Bertha Setor Adom "From Britain To Bokoor : The Ghanaian Musical Journey of John Collins" (DAkpabli, Accra 2023)
イギリス人(白人)のジョン・コリンズはガーナで育ち、ミュージシャンとして活動しながら、自身が建てたボクール・スタジオを拠点に多くのガーナやナイジェリアのミュージシャンたちと交流した(そのひとりの Fela Kuti とは映画 "Black President" の制作に取り組んだ)。また彼はガーナ大学の音楽教授もつとめ、ハイライフ研究の世界的権威としても知られる。
このようにジョン・コリンズは西アフリカ音楽シーンにおけるキーパーソンではあるが、著名なミュージシャンでもない彼の伝記本が出たのにはびっくり。それも414ページもある大著で、写真だけでも79ページもある。彼の経歴を辿ることは、ガーナやナイジェリアのポピュラー音楽史を振り返ることにもなると思うので、時間を作って読んでみよう。
私が彼のことを意識し始めたきっかけは、『ミュージック・マガジン』の別冊『季刊ノイズ』の2つの記事だった。ひとつは創刊号の John Collins「西アフリカのポピュラー音楽 ハイライフ、パームワイン・ミュージックの歴史」。もうひとつは深沢美樹さんと中村とうようさんの対談「再考・パームワイン〜ハイライフの展開 ージョン・コリンズ提供の音資料を分析する」。これら2つ、これまで何度読み返したことか。ちなみに、深沢さんがアフリカ旅行の体験に書かれたものも同時に掲載されいて、こちらも読み応えがあった。
それ以来、ジョン・コリンズ本人の著作を探し集め、英語が苦手なのにも関わらずせっせと読んでいる。正直なところ、ミュージシャンの取り上げ方や記述に中途半端と感じる部分もあるのだが、これは彼の地の音楽シーンの真っ只中にいた人物としての見解でもあるのだろう。そのコリンズさんとは何年か前にSNSとメールでやり取りして、今度私がガーナに行った時にお目にかかれることになった。残念ながら、Covid-19 を考慮したために次の西アフリカ旅行は延び延びになっているのだが。
ちなみに私が購入した本は日本のアマゾンが印刷・製本しており(どのようなシステムなのだろう?)、そのアマゾンで簡単に買える。
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