読書メモ:細野晴臣+北中正和『細野晴臣インタビュー THE ENDLESS TALKING』

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 先月、作業の間に蔵書を整理していたら、細野晴臣+北中正和『細野晴臣インタビュー THE ENDLESS TALKING』が出てきた。買った記憶がなく、読んでもいないはずと思いながらページを捲り始めたら面白くって、オーストラリア旅行中にずっと読んでいた。

 それで、その後に出た、細野晴臣+鈴木惣一朗『分福茶釜』と『とまっていた時計がまたうごきはじめた』も図書館で借りてきて一気読み。『分福茶釜』はまだ次への準備段階といった半端さだが、続編の『とまっていた時計がまたうごきはじめた』では、『THE ENDLESS TALKING』と同じくらいに語り合いが深まっている。

 これまで細野さんと仕事をしてきた人たちから話を聞いて受けた印象は「気難しい人」。でも、これらのインタビューを読むと、細野さんはとてもフランクで正直な人であることが伝わってきた。どうやら誤解していたようだ。そして、自分も老いて語る当時の細野さんに近い歳になったからか、読んでいて納得し共感するところが多かった。余生は細野さんのように自然体に飄々と生きていきたいなとも思うのだが、自分には無理かな?

 またまた「嘘でしょ!」と言われそうだが、実は私は細野さんの音楽をほとんど聴いたことことがない。持っているのは『泰安洋行』のCD1枚だけ。はっぴいえんどもYMOもアルバム1枚通して聴いたことがない。YMOは3枚目以降は1曲も知らないし。それなのに3冊一気に読み終えてしまった。それは話題が音楽に留まらないからでもあるのだろう。いや、細野さんの語る内容が深いからなのか、それとも聞き手が巧みだからなのか。

 この機会に彼の音楽を聴いてみようかとも思ったのだが、最近は『THE ENDLESS TALKING』でしばしば語られるるロード・ソーンヒル Claude Thornhill ばかり聴いている。まだ諸々の疲れが取れないので、今はこれくらい柔らかな音の方がいい。

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 思い出したのだが、細野さんのスタジオにはかなり昔に一度お邪魔したことがある。ということはご本人にもお会いしているはずなのだが、よく憶えていない。録音ブースがとても狭かったことと、世界中から集めたらしきものが隙間を埋め尽くすように飾られていたことを記憶しているのだが。あれはどんな仕事で伺ったのか、うーん全く思い出せない。

 ところで、『THE ENDLESS TALKING』を読んで、長年調べていることに関して重要なヒントが得られた。そのことについて自分も細野さんにインタビューして、もっと詳しい話を伺えないかなぁ〜?

(勢いに乗って、今、鈴木惣一朗『細野晴臣 録音術 ぼくらはこうして音をつくってきた』を読んでいる。これも面白い。)

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by desertjazz | 2024-03-30 17:01 | 本 - Readings

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