◆ 7月16日(火)Part 2
ホテルで一休みした後、14時すぎに出かけて、ジュリアン広場 Cr Julien の周辺を少し歩いてみることにした。このエリアにはレコード店やアフリカン・レストランが集中している。かつてはオクシタン系のミュージシャンがライブを繰り広げた Bar Barthetar もこの付近にあり、オクシタン音楽の CD を制作・配給していたアソシエーション MicMac のオフィスも近くにあった。そうした文化的でアフリカ色も濃いエリアなので、現在の様子を早めにチェックしておきたかったのだ。
(ジュリアン広場方面に向かう途中、中央駅から街を見晴らしたのが最初の写真の眺め。それにしても、旅人たちが大きな荷物を抱えて昇り降りするこの巨大な階段はどうにかならないものだろうか。せめてエレベーターやエスカレーターを設置してほしい。)
いち早くここにやってきた理由としては、Ketu Records を見つけたことも大きい。Google で Record Store を検索すると、ジュリアン広場の近くにアフリカ音楽専門の Ketu Records という店が表示された。この店の存在にこれまで気が付かなかったことも不思議なのだが、Google Maps で検索すると知らなかった店がまとめて出て来るのは実に便利。昔海外の街でレコード探索するときには、電話帳を調べてレコード店のリストを作ったり、ひたすら彷徨い歩いて探したりしていたのと比較すると大違いだ。
残念なことに、Ketu は割と最近閉店したらしい。だが、Tangerine Marseille というレコード店に商品を預けて販売は継続していた。その店の奥の一角にある餌箱をチェックしてびっくり。全く見たことのないハイライフのレコードだけでも数百枚。Tangerine の人の話によると、Ketu のオーナーはこれの10倍は在庫を持っているとのことだった。質も内容もそこそこいいこれだけのアフリカ盤を、今どきまとめて見られるとは思ってもみなかった。もっと早くにここに来るべきだった。不思議に思ったのは、フランスの店なのに、同じ仏語圏のセネガルのレコードがほとんどないこと。店の人もその事情は分からないらしく、推測するにオーナーは英語圏の人物なのかもしれない。
すでに気温30度を超える暑さのためか、それとも旅の疲れと寝不足のためか、次第に頭がクラクラしてきたので、アフリカ盤だけざっとチェックして、ひとまず 12枚購入。選んだのは、
・持っていなかった有名盤4枚(安くてキレイ)
・ベニンとケニアのレア盤3枚(処分価格)
・先日セネガルの音楽について調べていて持っていないことに気がついた盤2枚
・Ijaw Highlife 3枚(King Robert Ebizimor 2枚は個人的収穫!)
これらの中で、ベニン出身の Ignace de Sauza の初期のアルバムとケニアの D. O. 7 Shirati Jazz のファーストは結構珍しいのではないだろうか。大量にある Tangerine の他のアイテムは後日出直して来て見てみることにしよう。いずれにしてもこの暑さでは、日中歩き回ることは避けた方がよさそうだ。
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今大評判のレストラン KIN の外観だけ見ておこうと思い、その店の前を通り、それから fnac へ入って軽くチェック。Tangerine もそうだったが、扱うアイテムはほぼ完全にヴァイナルに移行しており、CD は申し訳程度に置いているだけだった。
17時、ホテルの部屋に戻って飲み始める。最近の海外旅行では(昨年のバリを除くと)食事は部屋で済ますことがほとんど(詳しいことは明日綴ります)。今回もそうするつもりだったが、昨日はほとんどまともな食事をしていなかったので、体力を落とさないために今夜はしっかり食べておくことにした。ネットで調べて、安くて美味いというクスクス店 Sur le Pouce へ。一般的なクスクスなら 10ユーロ程度で食べられるのだが、今夜はラムのクスクスがお勧めのようだったので、それを選択。17ユーロ。
こうしたマグレブ/アフリカ/イスラム系のレストランでは、一般にアルコールを置いていない。またマルセイユの中央エリアはイスラムの人が多く暮らしているので、アルコール類を扱わない商店が多い。そこで自分にとっては、ビールやスピリッツを置いている店を見つけておくことが肝要となる。幸い今日はホテルへの帰り道で適当なスーパーを見つけることができ、早速買い込む。ビール小瓶1本が1ユーロだった。
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