今回はジャカルタに立ち寄らなかったので、ジャワでレコードや CD を買えたのは予想外の収穫だった。一方のバリ島なのだが、ウブドに至ってはレコード店がいよいよ全滅したようだ。昔 Planet Bamboo の CD を買い付けて、日本に紹介したこともあり、新しい音楽が生まれる可能性の高い土地だとは思うのだが、そうしたものとの出会いが近年さっぱりない。自分が知らないだけなのかもしれないけれど。
(バリの民族楽器も絶妙に取り入れていたフュージョンバンド Planet Bamboo、一時はもう消滅したと思ったが、現在メンバーはすっかり入れ替わったものの、ささやかに活動しているとのこと。ただし、アルバム制作などは行っていないようだ。)
ウブドの中央を南北に貫くモンキーフォレスト通り Jl. Moneky Forest の北寄り(王宮近く)には昔から大きな土産物屋があって、かつては多くの CD を扱っていた。最近はここがウブドで唯一 CD を置いている店なので一応覗いてみたが、2年前に訪れた時と変わらない、いや10年以上前から置いているものは全く一緒。東西に伸びるラヤ通り Jl. Raya Ubud にもかつては CD を大量に扱っている店があったが、そこもなくなってから久しい。近年はハンドパンが流行のようで、そうしたハンドドラム類を販売する楽器店がいくつか生まれている。だがそこにも、CD やレコードなどは置いていない。ジャワとは違って、どうも今バリでは CD など作っていない様子だった。
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最近ウブドでは幾分閑静な北の方、Jl. Suweta の周辺や Jl. Sri Wedari などで投宿先を探すようにしている。今回も最後に Jl. Sri Wedari の奥の方に宿を取ったのだが、食事のためにラヤ通りへ下って行った時、最近できたらしいレコード店に気がついた。名前は Tektonik Records。日本の中古レコードが多かったので「オーナーは日本人?」と訊ねると、果たしてその通りだった。オーナー氏はマレーシアとシンガポール(だったか?)にも店を展開しているそうだ。インドネシア盤も日本風に帯をつけたりしている。インドネシア盤も若干置いていたが、残念ながら気になるものはなかった。
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その店から少し歩いてラヤ通りに出ると、2つの通りが交差する角に Lai Lai Afrobeat House というバーが目に入った。店の中からはアフリカン・ポップが爆音で流れてくる。ウブドにアフロビート? どうもアフリカ人が経営しているらしく、ちょっと興味が湧いて、店の女の子に「オーナーは何人?」と訊ねると「分からない」と一言。それ以上話は進まなかった。メニューにはジョロフライスやナイジェリアンプレートがあったが、高いし(一品1500〜2000円で、ドリンクも1000円以上する)、わざわざバリでアフリカ料理を食べることもないだろうと思いやめておいた。
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