カラハリ砂漠とブッシュマンの音世界を探求するシリーズ「カラハリ三部作」、二編目の『Kalahari / Dengu』が完成しました。プロローグ的な『Kalahari / Desert』に続く今回のテーマは、ブッシュマンの「インストゥルメンタル・ミュージック」です。
・A5版/カラー/全84ページ(本文80ページ)
・ブッシュマンの音楽に関する世界初の研究書、その「インストゥルメンタル編」
・親指ピアノ「デング」を中心に、ブッシュマンの様々な楽器について詳しく解説
・弓から生まれた楽器の歴史から、南アフリカン・ポップとの関係まで考察
・世界各地の親指ピアノもまとめて紹介、ここまで整理したものはかつてなかった?
・アンゴラのキサンジ、シエラレオネのコンディ、ガーナのプレンペンスアも登場
・今回も非売品CDを用意、ブッシュマンの親指ピアノをたっぷり聴けるCDも世界初
第一編の『Kalahari / Desert』と同様、(売れるものではないと思い)文章執筆・構成、写真撮影・照明、録音・編集・ノイズリダクション・マスタリング、デザイン、レイアウト、校正、動画編集、等々をほぼ一人で行いました(サカキマンゴーさんからは、親指ピアノに関して貴重な情報と助言をいただきました。福田玲さんが、表紙、扉、楽器のイラストなどをカッコよく仕上げてくださいました。お二人に感謝申し上げます)。
参照し得る資料は意外と少なく、何より本作りに関しては素人なため、至らない点がばかりだと思います。書き足りない部分やまだ分かっていないことも多々あるのですが、完璧にするにはいくら時間があっても足りません。ですので、皆さんから情報をいただけるよう、ひとまずこの形で世に出すことにしました。
それでも、ほとんど誰にも知られていないような情報や音楽を詰め込むことができました。私自身は面白いものを作れたと納得しています。ですので、なるべく多くの方々にお届けするのがこれからの作業です。協力して下さった方々、興味を持って下さりそうな研究者や友人・知人に、まず送らせていただきます。
さてその先なのですが、現時点で何も決まっておらず、取扱先などはこれから探すつもりです(一件相談中)。適当なお店を紹介いただける方、個人で購入を希望される方がいらっしゃれば助かります(どちらも、メール desertjazz<at>gmail.com か SNS のメッセージでご連絡ください)。
気まぐれに始めた「カラハリ三部作」、大量に集めた資料と格闘する日々が続き、時間ばかりかかってまるで苦行。ですが調べるほどに新たな発見があり、作ることの楽しさに浸っています。ブッシュマンの音楽を知ったのも何かの出会い。ならば(赤字を極力抑えて)次の第三編まで完成させることが今の目標です。
ブッシュマンの音楽は魅力に溢れていて興味が尽きません。
CDには聴いて楽しく味わい深い演奏の数々を収録しました。
例えばこんな感じです。
このような彼らの音楽の魅力を皆さんと分かち合えたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
(品切れ状態の『Kalahari / Desert』も近々重版します。第三編の「ヴォーカル・ミュージック編」は来年刊行予定です。「カラハリ三部作」は三編を通すことで全体像が見渡せると同時に、どれか一つ単独でも楽しめると思います。「三部作」と称しながら、第一編と第二編は全く異なる構成であり、三編目はさらに違ったものになりそうです。)
・・・ところで、9月30日はカラハリ砂漠が広がるボツワナ共和国の独立記念日ですね。この本の発行日と一緒ですが、これは全くの偶然。本とCDを完成させ、このページを書き終えてから、そのことに気が付きました。