◇これも Facebook(2025/08/17)から転載(加筆・修正)
以前から公言している通り、デザートブルース系の音楽にはあまり興味がない。中でもマリの Ali Farka Touré がずっと苦手だった。しかし彼のCDをいくつか聴き直してみて、そう悪くないと感じるようになった。特に Toumani Diabate との作品は今頃になって気に入っている。これは「聴かず嫌い」になっていたかも。ならば長年無視してきた初期の作品から一度聴いてみようと思い始めた。
ところが、1970年代後半にフランスの Sonafric から出た初期の5枚は Spotify でも聴けないのですね。一方、オリジナル盤の価格は高騰。Discogs を見てみるとそれぞれ3〜13万円くらいで売買されている。先日も1枚が DiskUnion で8万円で売られていて驚いた。人気のあるレコードである一方、流通した数が少ないということなのだろうか。
・"Ali Toure "Farka" " (SAF 50016, 1976)
・"Special Biennale Du Mali: Le Jeune Chansonnier Du Mali" (SAF 50020, 1976)
・"Ali Toure Farka" (SAF 50032, 1976)
・"Ali Toure Farka" (SAF 50060, 1977)
・"Ali Toure Dit "Farka" " (SAF 50085, 1979)
これではフィジカルやストリーニングで聴くことなど無理だ。そう諦めかけたのだけれど、調べると2018年に一度だけ5枚まとめてヴァイナルでリイシューされていた。しかしどの店も既に完売。7年前のレコードなので当然だろう。
ところが、京都の某店のサイトに5枚とも掲載されているのを偶然発見。しかも、たった今ネットに情報をアップしたばかりの様子。こんな偶然もアリかと思い、値段もそう高くなかったので、速攻で5枚とも確保した。その直後、サイトの表示が「完売」となったので、ほとんどが1枚ずつの入荷だったようだ。この店、何処かからデッドストックでも見つけたのだろうか。2018年に各店で売られた時より安かったので、ますます謎だ。
さて、届いた5枚を繰り返し聴いているのだけれど、やはりどこが良いのか今ひとつよくわからない。後年に比べると素朴すぎるからだろうか。振り返ってみると、70年代当時にフランスで5枚もアルバムを出したことが不思議だ。「ブルースの源流がアフリカにあった」といったように、昔騒がれたのだったかな? それでも順に聴くと、次第に音数が増え、サウンドがカラフルになっていく変化は伺える。この頃はまだ未完成で、この後次第に音楽性を高めていく、その出発点を味わえば良いのだろう(共演者のクレジットが全くないので、編成が不明なのは残念。Sonafric 雑な仕事だ)。
ところで、これら5枚はプレスもカッティングもとてもいい(プレスはチェコ)。冒頭や曲間は全くの無音。ノイズが出まくりの最近のレコードばかり聴かされうんざりしていたので、こんな当たり前のことに感動してしまった。これなら高価なオリジナル盤を求める必要などないのでは?
気がつけば Ali Farka Touré のアルバムもほぼコンプリートに集まった。でも、まだまだ聴き方が浅いのでしょう。たまたまこの5枚を今頃手に入れたのも一つの縁。折角なので、もうしばらく聴いて彼の魅力を探ってみることにします。
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