2006年 06月 15日
BALI 2006
今日からバリへ2人旅。インドネシア行きは今回が11回目、そしてバリ滞在はこれが記念すべき10回目。
JAL便でバリ入り。ジャカルタまではビジネス客でまずまずの乗客数だったが、その後バリまではガラガラだった。入国税は短期(10日以内)が10ドルで値下げとなっていたが、それ以上〜1ヶ月間の方は25ドルのまま。
道行きは至って順調な旅だった。20:50、バリのデンパサール国際空港に着。もわっとした熱い空気に包まれることもなく、いつもとくらべてかなり涼しい印象。バリ在住の友人N氏に空港で迎えられ、チャーターしていた車でウブドゥへ。N氏が薦めてくれた BUCU VIEW BUNGALOWS(ボチョ・ビュー・バンガロー)に入る。日本から持ってきたワインで3人で乾杯。
宿はまさしく深い森の中にあり、目の前は一面、緑、緑、緑。空間を覆い尽くすような圧倒的に騒々しい森の音(虫の音や川の音)が、ひたすら心地よい。
- 5月15日(バリ2日目) -


マーケットに行ってみるが、楽しみしていたフルーツが全然売っていない。2日前にクニンガンだったので、そのせいでフルーツが出払ってしまったらしい(「クニンガン」はバリを代表する盛大な祭り日で、「オファリング」の行列の捧げものとして、様々なフルーツが大量に消費される)。それでも、マングースチンが売られていたので、1kgだけ購入(Rp30000、約370円。ちょっと高いが交渉しても下がらなかった)。この味が楽しみで、以前は2〜3月頃によくバリに来ていたものだ。


(← パリパリしたこの皮が美味い!)




エル・スールの原田さんと海上さんから、バリのグループ、プラネット・バンブー PLANET BAMBOO のCDを探してきて欲しいと頼まれていたのだが、リーダーのアリフ ARIF のケータイ番号がいきなりわかったので、彼らのCDをまとめてオーダー。リハーサル、コンサートにも誘われる。
- 5月16日(バリ3日目) -
午前、JL. BISMA から CAMPUHAN にかけてを散歩。途中、次に泊まるホテルを探す目的を兼ねて、主に高級リゾートホテルの部屋を見て回る。今日チェックしたのは、IBAH、TJAMPUHAN HOTEL & SPA、WAKA NAMYA RESORT、PITA MAHA、KORI UBUD など。気に入った中で予算に見合うところが見つかったので、23日からの宿泊を予約。

夜、王宮広場でレゴン・ダンス&ラーマナヤを観劇。入口で荷物検査を受けたが、こんなこと過去にはなかった。これもバリを襲ったテロの影響に違いない。ここの出し物は、まあこんなものだろう。ちかくのワルンで夕食後、BUTUN DEWA でデザート。帰り道、24時間営業のスーパーを見つける。これにはウブドゥも変わってしまったものだと、変に嘆息。
- 5月17日(バリ4日目) -


アリフから若干情報を聞き出した後、今度ゆっくりインタビューさせてもらう約束をして別れる。
12:30、サッカー場脇のデリ・キャット DELI CAT で昼食。ここも混まなくなったというのが、常連客の感想。たしかにウブドゥはどこも閑散としている印象を受ける。
JL. MONKEY FOREST 〜 NYUH KUNING 界隈のホテルを見て回りながら散歩。今日部屋を見せてもらったのは、KOMANEKA RESORT、UBUD INN、ALAM INDAH、ALAM SANTHI、ALAM JIWA、TEGAL SARI、そして昔の定宿 WHITE HOUSE など。今回は西部国立公園のエリアにも足をのばし、久し振りにスクーバ(一般的には俗称の「スキューバ」ほ方が通じている)をしようと、その準備もして来たのだが、2週間の滞在では海に出る余裕がないと判断して、明日18日以降のホテルもウブドゥ内に決めて予約してしまう。


- 5月18日(バリ5日目) -




12:00、モンキーフォレストへ。考えてみると、入場料を払ってこの森の中に入ったのはこれが初めてかも知れない。
13:00、絶景の田園風景を眺めながら、TROPICAL VIEW CAFE で昼食。以前は結構混み合っていたここも今日はガラガラ。
14:00、会社に今日からの宿泊先をメールで連絡。パソコンには触れたくなかったのだが、サラリーマンである以上はこれも仕方ない。請求された通信料、少し高いと思ったものの、何となく疲れていたし、大した金額ではなかったので、文句を言わなかったのだが、店の(態度悪い)女、間違いなく自分のポケットに入れたはず。やっぱり不正を正しておくべきだったと後で反省。シャトルバスを出しているプラマ社オフィスの斜め向かいにあるスーパー内にある電話/ネットコーナーです。これから行く人は気分悪くなるところなので、使わないで欲しい。

一旦宿に戻った後、散歩がてら夕食に出かける。再び、BUTUN WARUへ。誰もが絶賛するが(N氏もお薦め、Kさんのお気に入りでもあるそう)、私はそれほど美味しいと思ったことは一度もない。店員の何人かは応対が冷たいのと、脇を流れる川の匂いが臭いのもマイナス点。
- 5月19日(バリ6日目) -
13:00、再びイブ・オカでバビ・グリン。残念ながら、前回とくらべるとかなり味が劣っていた。午後遅くだと、あまり美味しいものを出せないのかも知れない。

『バリ、夢の景色 〜ヴァルター・シュピース伝〜』(坂野徳隆、文遊社)を読了。とにかくよく調べて書いているというのが一番の感想。その反面、分析部分に対しては?を連発(本人自身は納得しているのかもしれないが、読み手にとっては全く腑に落ちない論述が並ぶ。少し言葉が足りないと思う)。敬愛するシュピースの多面振りとその才能の豊さ、そのいずれもがこれまで考えてみなかったほどの高いレベルであったことに驚愕。そのことをバリ滞在中に知り得ただけでも、実に幸せな気分にさせてもらった。是非、再読したい(彼のガムラン演奏を収めたCDについて、以前『アンボス・ムンドス』にレビューしたことがあった。そのあたりも含めて、この本とシュピースについては改めて書いてみたい)。

夕食は、LOTUS LANE にて。
- 5月20日(バリ7日目) -
11:30、N氏に誘われて、マス村の彼の自宅を再度訪問。お手伝いさんの作った昼食とバリのビールをいただく。
その帰り道、パートナーがバリに来るのは初めてであることから、たまには観光も必要かと思い立ち、ゴア・ガジャに立ち寄る。しばらく遺跡巡りをして通りに出たところで、近くの村のオダラン(祭り)の行列に遭遇。車の流れが完全に止められた中、オダランのオファリングの美しい列が通り過ぎる。ラッキーだった。
夜、飽きもせず、さらにいつくかリゾート・ホテルを物色。今回はロスメンも含めて、高級リゾートホテルを中心に30ほど見て回ったが、それらを通じての感想は改めてまとめてみたいと思っている。
CINTA で夕食。インドカレーを選択。メニューはどれも高かったが、味の方は物足りない。地元のワイン、ハッテン HATTEN の赤を買ってからホテルに戻る。味はかなり淡い印象で、いくら飲んでも酔わない。

バリに舞い戻って1週間。数年前に「もうバリとの関係は切れた」と思いながらも、また来てしまったバリ。他とは代わり得ないものがたくさんあることに気づかされる日々が続いている。
- 5月21日(バリ8日目) -
デンパサールの近くで興味深いオダランがあると誘われたが、毎日スケジュールを入れるとのんびりする目的が果たせないので、これは断念。



23:00、早めに就寝。しかし、ドリアンを食べたせいで、鼻の奥が臭くてたまらない。
- 5月22日(バリ9日目) -




N氏の家で出前をとって夕食。ホテルに戻った後、冷やしておいたバリのスパークリングワインを開ける。Rp120000(約1500円)と、結構高い。
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- 5月23日(バリ10日目) -
UBUD INN をチェックアウト。格安ロスメンばかりに泊まっていた昔ならば、こんな名の通ったホテルに泊まることなど予想だにしなかったが、今は35ドルでも高いというのが実直な感想。と書きながらも、このホテルの足を引っ張る気持ちはさらさらない。まあ、このあたりについては、後でバリのホテル事情についてまとめておきたいと考えているので、その時にでも改めて触れられればと思う。



16:00、NEKA MUSEUM で絵画鑑賞。シュピースの伝記を読んだ直後だけあって、作品の理解力が高まっているように思う。
『母の声、川の匂い 〜ある幼時と未生以前をめぐる断想〜』(川田順造、筑摩書房)を読了。今現前にある「バリの風景」、坂野徳隆の描くバリの「夢の景色」、そしてこの本の中で綴られているものは、確固として結びついている。それが何かについては、もはや述べるまでもない。古き良き時代、牧歌的かつのどかな風景へのあこがれが募るばかり。


5月24日(バリ11日目)
8:00、少し寝坊して起きる。ベランダから眺める、朝日を浴びる森の緑の光景が美しい。
12:30、ホテルから FOUR SEASONS までぶらっと散歩。道行き、女性ガムランの練習風景、オダラン、子供がガムランを叩きながら募金を集めて練り歩く隊列、人知れぬプリ(寺)の裏の美しい光景と、次々に出会い、こうした散歩は幸せだ。昔、建設途中のところを見に行った FOUR SEASONS ではレストランのメニュー(昼と夜)をチェック。とにかく高い!(例えば、昼の「弁当」が2500円以上する。)たとえ美味くとも、これだけ出すなら、ウブドゥの他のレストランの方がより美味いものが食べられるだろうと推測。

これまでバリに通った目的のひとつは、年代もののイカット(絣)探し。中でもキサール島(KISAR)のものに拘って、ウブドゥでもクタ/レギャンでも探し続けていたのだが、今回耳にした話では、「キサールのものはもうない。あなた、買っておいてよかったよ」とのこと。しかし、FOUR SEASONS の売店でキサールのイカットを1枚見つけた。値段は Rp9600000(約13万円)。とんでもない価格だが、それでも自分が集めているものより、かなり劣るものだった。
ウブドゥの骨董屋では、カリマンタンの布にちょっとばかり気に入ったものがあったが、こちらはRp1900000(約25万円)で、ちょっと手が出しにくい。
16:00、CASA LUNA でお茶。ここのパンは評判通り、とても美味しい。今夜はジェゴグを観に行く予定だったが、会場のプリ(PURI DALEM UBUD)がオダランのために中止。代わりにケチャを観劇。これまでに観たケチャは不満な点が多くて、さほど面白いとも感じなかったのだが、それらにくらべて今夜のものは十分に楽しめた。
21:00、CAFE DES ARTISTES で再び夕食。ここはベルギー料理のレストランなのだが、ウブドゥの中でもベスト3に入る店だろう。バリという熱帯で美味しいベルギーの白ビールが飲めるなんて、ちょっと信じがたい(ただ、ビール一杯の方が料理一品より高くなってしまう。まあ、これも仕方ないか)。
ホテルに戻ると、向かいのプリでもオダランの最中だった。眠るのが惜しい夜だ。
5月25日(バリ12日目)

13:00、3度目のイブ・オカ。今日のバビ・グリンの味もいまひとつ。とにかくスゴイ混みよう(ジャワから?の団体が目立った)。
ホテルのプールで読書しているうちに雲行きが怪しくなり、やがて雨に変わった。雨の隙をついて、周辺を田んぼを散歩。



5月26日(バリ13日目/最終日)
昼、KORI UBUD をチェックアウト。それからホテルの車で、マスのN氏宅へ。彼が作ってくれたクスクスをいただく。夕方、シャワーを借りてすっきり。


19:40、空港でチェックイン。帰国の途に着く。
5月27日
9:10、日本到着。早くも、「いつバリに帰ろうか」と思い始める。
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(サイト用に書いたバリ旅行記を、こちらのブログにも転載。写真は後日もう少し追加したいと考えている。旅の総括については、改めて、、、。)