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 最近1ヶ月を振り返ってみた。

<読書> 11冊読了

・ドナ・タート『ゴールドフィンチ』
・三浦英之『南三陸日記』
・瀬川拓郎『アイヌ学入門』
・カール・ホフマン『人喰い ロックフェラー失踪事件』
・姉崎等『クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人姉崎等』
・ジェームス・M・バーダマン + 里中哲彦『はじめてのアメリカ音楽史』
・クロード・レヴィ=ストロース『仮面の道』
・つげ義春『ねじ式/夜が掴む』
・三浦英之『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』
・岸本佐知子、三浦しをん、吉田篤弘、吉田浩美『『罪と罰』を読まない』
・村上春樹『ラオスにいったい何があるというんですか?』

<ライブ> 4本

・ラジャスターンの風 2019 〜砂漠の街の四人の楽士 Jaisalmer Beats 〜(5/25 目黒区中小企業センター)
・Nick Hakim(5/28 渋谷 WWW X)
・Vijay Iyer Trio(5/29 Cotton Club)
・Rakesh Chaurasia + Durjay Bhamik(6/7 浜離宮朝日ホール)

<展覧会> 3本

・『世紀末ウィーンのグラフィック デザインそして生活の刷新に向けて』(目黒区美術館)
・『ルート・ブリュック 蝶の軌跡』(東京駅ステーションギャラリー)
・『クリムト展 ウィーンと日本1900』(東京都美術館)

<原稿> 5本

・Madalitso Band "Wasalala" のライナーノーツなど


 最近また睡眠障害(不眠症)が酷くて、毎晩3時間くらいしか眠れない。朝4時に起きて仕事に出たり、終電で帰宅したりで、ますます生活が不規則に。それでも、眠気こらえて本業以外の部分ではまずまず充実していたかな。

 中でも、カール・ホフマン『人喰い ロックフェラー失踪事件』、Rakesh Chaurasia + Durjay Bhamik のライブ、『ルート・ブリュック 蝶の軌跡』は、それぞれ現時点で今年のベスト。


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 6/4 に観て来た『ルート・ブリュック 蝶の軌跡』展について

 ルート・ブリュックは、陶板からモザイク壁画、ファブリックまで手がけるフィンランドを代表するアーティスト。

 特に心惹かれ、美しさに嘆息したのは、初期1950年代の陶板だった。ベースの輪郭の面白さ、愛らしい画材とその描写、デザインの中に凝らされた多重性、様々な色の持つ微細なグラデーションとそれらのコンビネーション、セラミックの光沢とマッドな部分との対比、そのセラッミックの奥にも施された細やかな描線、生み出される奥行きと立体感、、、。独自に開発した手法による作品は完璧な色艶を保っており、そして展覧会で鑑賞するより手元に置いて慈しみたくなる性格も備えている。結構な数、展示されていたが、どれもが甲乙つけがたいクオリティー。

 やがて、小さなパーツの組み合わせの時代、さらには抽象性に徹した時代へと移って行くのだが、個人的にはその抽象表現にはアイディアの行き詰まりも感じた。正直、レゴブロックにしか見えないものも多くて。

 会期末が近いこともあってか、結構な混み具合。来場者の8割以上が女性だった。初期作品のメルヘンチックな可愛らしさから、それもうなづける。苦情が殺到したとのことで、撮影は3階のみに限定されていたが、写真を撮りたくなる気持ちも分かる。でも、そんなにたくさん撮るなら画集買った方がいいんじゃない? と思って売店で画集をめくってみたら、あの鮮やかな光沢が全くない。彼女の作品の本当の美しさや表現の深みは実物を観ない限り分からないだろう。


*ルート・ブリュック(Rut Bryk 1916-1999)

1942年より、アラビア製陶所・美術部門の専属アーティストとして活動。版画の技法を応用して独自の釉薬や型の技術を開発し、51年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞。60年代からタイルピースを組み合わせた抽象的で立体的な作品へと移行し、市庁舎、銀行、大統領邸などの大型インスタレーションを手がけた。(展覧会の公式サイトより引用)

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by desertjazz | 2019-06-08 22:00