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2020年 08月 23日 ( 1 )

アフリカの記憶 Technical Note_d0010432_12580557.jpg


 ネガフィルムのスキャンを始めるに際して、最初に検討したのはスキャナーの選択についてだった。ひとまずフィルムのスキャンに特化した製品を探したものの、簡易なものが多くどれも選外に。一時はフィルム対応している複合機も各社売り出していたが、最近はほとんど見かけない。現在は需要が極めて少ないだろうから、これは当然だ。結局最も高精度で使い勝手が良さそうなのは、シンプルなスキャナーだという結論に。しかし、これも今はフィルム対応機がとても少ない。最後は EPSON の GT-X980 と GT-X830 の2択になったが、どう考えても前者はスペック・オーバーかつ予算オーバー(6万円以上する)。

 それで選んだのは GT-X830。ところが問題発生。所有する Mac はどれも非対応だった。OS が新しすぎたり古すぎたりして、対応するドライバーがある世代の Mac を持っていないのだ。それでも試行錯誤して、1世代前の Mac でも何とか動かせる方法を探り出した。

 次に迷ったのは、スキャナーの設定。あれこれ細かく設定する必要があると分かったので、「全自動」ではなく「プロフェッショナル」モードで作業開始。しかし、マニュアルを読んだだけでは、ネガの状態に合ったスキャン方法がすぐにはわからず、また設定項目が多すぎてとても煩雑。しばらくは毎度的確な方法を探りながらの作業となった(それで、同じネガを幾度もスキャンし直すことにも)。

 現時点で、基本的には以下の設定で作業をしている。

・解像度 - 4800dpi(1枚 3〜5Mb程度の JPEG になる)
・退色復元 - OFF(スキャン後にアプリを使って色補正した方がずっと良い)
・ホコリ除去 - 中(ほとんど効果なし、アプリのレタッチでノイズを消す)

 高精細な写真が見られるだろうと期待して作業を始めたのだが、1990年代前半のネガは劣化が激しい。保存状態が悪かったのか、傷や汚れも目立つ。特に退色がひどい(不思議なのは、コマによってその度合いが大きく異なること)。退色は青色成分が失われる現象で、すっかり青が抜けてしまったネガについては補正には限界があった。古いロールほど補正・修正不可能なネガが多く、正直なところ、スキャナーのスペックや設定より以前の問題を感じた。全般的に、スキャンした画像よりも昔プリントアウトした写真の方が色が鮮やかで、ブログにはどちらを公開するかしばしば迷ったほどだった。

 アフリカに限らず、アジアや中米も含めて、旅先では安いという理由から現地でプリントアウトすることも多かった。ネガの状態が悪化しているのには、もしかすると、現像液が古くてその影響を受けた可能性もある。

 いずれにせよ、フィルムは20年を過ぎると劣化がかなり進むようだ。スキャン作業を始めるには、きっと少し遅すぎたのだろう。


(*写真は 1993年カラハリの1枚。退色、傷、汚れの一例。「アフリカの記憶」ではこうした写真を1枚ずつ修正・補正して公開している。)






by desertjazz | 2020-08-23 00:00 | 旅 - Abroad