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 今年10月11〜13日の3日間、フランス南部の中心都市マルセイユで開催された第27回フィエスタ・デ・スッヅ 27th Fiesta des Suds について簡単にまとめてみた。



 今年は時間的余裕の問題もあって、インタビュー等、取材らしい取材はなし。体調悪くて、細かな観察はできず、見逃したステージが多くなったことは無念。よって、写真も言い訳的に(取材に来た証拠作りに)撮った程度。しかし、そのような写真からでも、このフェスの魅力や楽しさは幾分かでも伝わって来るのではないだろうか。

 そう、私が海外の音楽フェスに度々出かけるのは、とにかく楽しいから。もちろん日本にも素晴らしい音楽フェスは幾つもある。しかし、私が本当に観たいアーティストやバンドは滅多に来日しない。とりわけワールド・ミュージック系に関しては。

 その点、Fiesta des Suds は毎回出演アーティストがとても充実している。ワールド系のトップ・アーティストが集い、彼らのライブを広い空間の中で、優れた音響で聴く至福のひととき。2週開催が1週のみに短縮され、観られるアーティストの数も半減したとは言え、日本でライブ体験を望めないものがまだまだ多い。それだけにここに来る価値がある。

 そして、毎度感じていることだが、いずれの出演アーティストとも、単に音楽的に優れているばかりではなく、強烈な個性とオリジナリティーを持っている。今年は、ステージ上での見せ方に大変工夫を凝らしているバンドが多いことも印象強かった。

 さらに今年の特徴としては、マルセイユ勢の出演が多かったことが挙げられるだろう。そのことに、会場を移して新たなスタートを切るフェスを地元アーティストたちが盛り上げようといった気概を感じた(恐らく準備期間や予算の問題もあっただろうと想像されるのだが)。

 また、具体的には書かないが、フェス初日には様々な問題点が散見された。しかし、それらの幾つかは翌日には解決されたように見えた。そうしたところに、このフェスの課題処理能力や適応力を感じた。加えてスタッフ皆がフレンドリーなのもいい。


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Baloji (2018/10/12)


 このリポートの最初(Part 1)に書いたことだが、FIesta des Suds はとにかく雰囲気が良いことに惹かれている。フランス語を解さない私を人々が歓迎してくださり、声をかけられ、いつの間にか知らない同士で音楽を一緒に楽しんでいる。

 日本出発前とフェスの合間にマルセイユについて探求し、マルセイユ滞在8回目にして新たな発見もあって、この街がますます好きになってしまった。できることなら移り住みたいくらいだ。

 今年の来場者は延35000人だったと、昨日公式発表があった。そして「来年の10月にまた会いましょう」とも。私もまた来年行けるといいな!


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(続く?)






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by desertjazz | 2018-10-25 20:00 | 音 - Festivals

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Siska (Sista Ka)


2018年10月13日(土)の続き

 3年前の Fiesta des Suds でのこと。屋内ステージのフロアで立ち話をしている一人の女性が目に止まった。「Watcha Clan のヴォーカルの方ですよね。昔からファンです」 そう、Sista Ka がいたので、思わず声をかけてしまったのだ。

 マルセイユのエレクトロ&ダブ・バンドの Watch Clan は結構気に入っていて、以前からアルバム、リミックス盤、ソロ作を集めている。リード・ヴォーカルの Sista Ka ことシスカ Siska は最近はソロ活動が中心のようで、2015年の "Unconditional Rebel" は超ハイスピード撮影して制作されたPVがちょっと話題になったりもした。そのシスカがストリングス・カルテットを擁した最近の編成でのライブをやると、ギリギリ最後に発表になり、フェスでの楽しみがまた一つ増えたのだった。

 新曲 "Need U Badly" などはストリングスをバックにある程度しっとり聴かせるのかとも思ったが、やっぱりステージ仕様の爆音モード。’with Strings’ と謳いながらも、ストリングの入った曲は多くなったかも。前半は真紅の美しい衣装。中盤にそれを脱ぎ去りタンクトップ姿でファニーなダンスを繰り返す。彼女のライブは初めて観たが、やっぱりステージ慣れしたパフォーマーだなと実感した。

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 シスカは最後まで観たかったが、思い直して前半で切り上げ、ホテルに戻ることにする(なので写真も最初の方に撮ったものだけ)。メイン・ステージ大ラスの Fakear もパス。フェスはその後 Dock で2時(26時)からアフターDJパーティーの予定。祭りはまだまだ終わらない。

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(Part 12 へ続く)





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by desertjazz | 2018-10-21 00:11 | 音 - Festivals

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General Elektriks


 2018年10月13日(土)の続き

 今夜あと観たいのは 23時45分からの Siska with Strings Quartet。しかしそれまでまだ4時間近くある。発熱しそうな気配は消えないし、明日帰国ためのパッキングもあるので、今年のフェスは Moussu T までと諦めてホテルに帰るつもりでいた。

 しかし、友人から「ビール飲むかい?」との一声。そんな誘いは断れない。ということで、Village Pro(関係者エリア)に移動。そうだ、Press Pass があればここに入れるのだった。会場移転したからなのか、すっかり思い違いしていた。Village Pro なら座る場所もあるし、高い位置からステージも良く見えるし、アルコールも買いやすい。昨日までの2日間もここを利用して身体を休めるんだったとちょっと後悔。

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 このエリアの一角にはブロードキャスト・ブースがあり(写真は General Elektric のリーダーが演奏直後にインタビューを受けているところ)、奥には超VIPエリアも設営されている(多分スポンサー用なので、さすがにここには入れない。昔間違って彷徨い混んだことがあったが、テーブルにはシャンパンなどが用意されていた)。

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 ビール片手に語らいながら、ここで General Elektriks を聴いていたのだが、大音量で聴く彼らのファンク・サウンド、最高だね。特にベーシストの放つ太い音と彼のパフォーマンスがいい。キーボードとベースがダンスし続けるって、常識的には考えられない面白さだし。

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 その後は、Girls In Hawaii と Hyphen Hyphen も少しだけ観る。若手ポップ・トリオの Hyphen Hyphen は大人気。日本からやって来た輩には理解できないほど。ドスの効いた女性ヴォーカルはかなり聴かせる声質だとは思った。

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 関係者エリアにいると次々に業界人を紹介される。3年前にパリでライブを観たマルセイユのアラビック・ロックバンド Temenik Electric のリーダー/ギタリストにも紹介されて少し立ち話。ここにいると色々情報を得られるので、もっと早くに来るべきだった。

 とダラダラ飲んでいるうちに、Siska の時間が近づいた。体調も回復してきたと感じるのは気のせいか?


(Part 11 に続く)






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by desertjazz | 2018-10-21 00:10 | 音 - Festivals

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Moussu T & Banane


 フェス最終日、本日のお目当は勿論 Moussu T e Lei Jovents。

 今年フェスが開催された J4 / MuCEM のエリアが、第3回と第4回の会場でもあったことは、先に Part 1 で書いた。さらに遡って、その前の第1回と第2回の会場は Joliette だった。

 Joliette はかつて船乗りたちが世界中から出稼ぎに集まってきた地区。カリブ海出身の黒人船乗りバンジョーを主人公に描かれるクロード・マッケイ Claude McKay の小説『バンジョー』の舞台もここ Joliette だ。そしてマッシリア・サウンド・システムの Tatou がこの小説を読んでインスピレーションを得て、1930年代のマルセイユへの関心を深めたことをきっかけに、同じくマッシリアのブルーと結成したのが Moussu T e Lei Jovents だった。そのことを思い出すと、彼らこそ Joliette - J4 周辺に戻ってきた今年の Fiesta des Suds に相応しいと言えるかも知れない。

 個人的に彼らを初めて観たのも、2006年のこのフェスだった。結成当初は3人編成で、哀愁ある曲調が印象的だった。その後メンバー変更を繰り返し、現在は6人編成にまで膨らんできた。このメンバーで作られた新作のテーマは1930年代のジャズだという。アルバムは今月19日にリリースされるので、これが新作お披露目ライブにもなる。

 一昨日11日、インタビュー取材やマッシリアのサウンドチェックの合間に Moussu T e Lei Jovents の新作について、ムッスーT(タトゥー)に楽屋で少し話を聞いた。“Operette Volume 1” と “Operette Volume 2” の違いは何かと尋ねると、「今回は対象の幅を広め、音楽的にも深く掘り下げている」とのこと。「Operette の曲は1930年代のレパートリーばかりで、オリジナルは1曲のみ。」

 メンバー構成に関して今回一番の変更点はギタリストの新規加入だろう。ギターとバンジョーのコンビネーションが彼らのサウンドの魅力のひとつ。なので、これまでのライブでは、ブルー Blu Attard がバンジョーを弾く曲ではギターを、ギターを弾く曲ではバンジョーの音を、タトゥーがCD再生していた。そこにわずかばかり物足りなさを感じてしまっていたのだが、今のライブでは「ブルーはバンジョーに集中できる」。新メンバーのギタリストのバナナ Banane はまだ25歳という若さで「女性たちにとても人気がある」とも話していた。

 さて、ステージ。メンバーたちはいつもと同様上機嫌で、テンポ良く進む。ひたすらハッピーで陽気な曲ばかり。初期の頃の切々とした歌声が懐かしくさえあるほど。メンバー同士のやりとりも楽しそうで、観客たちの笑いが耐えない。フランス語が少しでも分かれば、もっと楽しめるのだろうな。

 あっという間の50分間。今回もとても楽しかった。本当に人を幸せにさせる音楽だなぁ。タトゥーとブルーは本フェス中、2ステージを担うことに。お疲れ様でした!


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(Part 10 へ続く)





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by desertjazz | 2018-10-21 00:09 | 音 - Festivals

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Baloji


2018年10月12日(金)の続き

 Fiesta des Suds の出演アーティストが市内 fanc の店頭でショーケース・ライブを演るのは毎年恒例のこと。今年は Jeanne Added(11日)とバロジ Baloji(12日)だった。昨日以来、体調は思わしくないが、13時からのバロジのミニライブを観に行ってみた。

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 バロジを観るのは今年3月の来日公演以来。「東京で会ったよ」と声をかけるとバロジは驚いた様子。「クラブの方に来たの?」「いや、両方観に行ったよ」と答えつつ、日本からの土産に、東京でのステージショットやビデオのコピーを手渡すと、彼は大喜び。本当にいい奴だ。実際喜んでくれたようで、彼が撮った私の写真まで Facebook などにアップしていた(東京の時と同様に、今回も私がアップした写真数葉をシェアしてもくれた)。

(ミニライブの後は、Monoprix でワインとビールと食料を買ってから、ホテルに戻って静養。体調がなかなか戻らない。困った。)

 夕方、ウム・サンガレの時間に合わせて Fiesta des Suds の会場へ。20時からウムのステージをたっぷり楽しみ、それから Scene Major に移動。21時20分からバロジのステージ。

 東京公演はギター・レジェンド Dizzy Mandjeku をフォーチャーした、ルンバ度が高くエンターテイメント性の高い内容だった。Dizzy がギター・パフォーマンスで盛り立て、サウンドもダンスを楽しませてくれた。しかし、今度のステージはその Dizzy は不在(キーボード奏者も交代)で、最新作 "137 Avenue Kaniama" の3部構成の楽曲をしっかり聴かせるものだった。もちろんダンス・チューンの楽しさは変わらないのだけれど、とにかくフルで歌った長尺ナンバー "Peau de Chagrin / Bleu de Nuit" の緊迫感が最高だった。

 ソングライティングのセンス、ビデオや衣装に込めたアイディアの数々など、バロジは本当に才能溢れるアーティストだ。その彼がまだサブステージであることに、今の音楽シーンの層の厚さも感じさせられた。

 バロジは今後ますます活躍が楽しみだし、また近いうちに再会できそうな気もしている。日本にもまたきて欲しい。

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 この後再び Scene Mer へ。Camille の冒頭だけ観る。特異なステージ構成(特にドラムセット)が目をひく。ちょっとやりすぎ感ありか? 彼女の声はやっぱり好みではない。深夜24時からのアンゴラの異色アーティスト Diron Animal も観たかったのだが、体調を考慮して早めにホテルに戻ることにする。それでもまだ23時。今夜のフェスもまだ3時間続く。


(Part 9 へ続く)





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by desertjazz | 2018-10-21 00:08 | 音 - Festivals


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The Queen of Afro-Pop - Oumou Sangaré


2018年10月12日(金)

 フェス2日目。今日のお目当は、ウム・サンガレ Oumou Sangaré とバロジ Baloji。ブラジリアン・パーカッション軍団 Bloco União du Sud が場内を練り歩いた後、20時にウムたちが登場。

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 ウム・サンガレを生で聴くのは3年ぶり、2015年のこの Fiesta des Suds で観て以来だ。その時は Les Amazones d’Afrique の一員としてのステージ・アクトだった。実質ママニ・ケイタ Mamani Keita と彼女を中心とする西アフリカの女性ミュージシャンたちからなるこのスーパー・ユニットの中でも、ウムの存在感は圧倒的だった。まさに女王の貫禄。なので、彼女がこのユニットで歌う意味を何ら見出せなかった。これなら自身のバンドとやっていた方がいい。ママニ・ケイタにしても彼女が主導する/関わる数多のプロジェクトの一つとしてしか感じられなかった。ヴォーカリストとして参加していた Amadou & Mariam のマリアムにしてもしかり。彼女は旦那とやっている時が一番で、それ以外では魅力がないと思っている。Les Amazones d’Afrique は、決して悪くはないのだが、結局は話題性優先の企画だったのだろうか。

 そんな訳で、今回ウム・サンガレが自身のバンドを帯同して Fiesta des Suds に戻ってきたことは大歓迎。ウム・サンガレこそ現代のアフリカン・ポップにおける女王だと思っている。それくらい彼女の活動は充実し続けている。最新作 "Mogoya" も素晴らしくて、昨年の年間ベストの3位に選んだ。

 そして今回のステージも、もう余計な説明など不要なくらい素晴らしかった。歌声もバンド・アンサンブルもパーフェクトで、余計な部分が一切ない。70分間ほとんどダンス・チューンで、一番音響のいい最後方で踊っている時間が長かった(撮影は頭撮りを終えた後は、時折前方に移動して様子を見る程度)。そんな極上サウンドならひたすら浴びるに限る。この音楽なら朝まででもOK。ウムを生で聴けたのは幸せだけれど、まだまだ足りない、というのが贅沢な感想。

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by desertjazz | 2018-10-21 00:07 | 音 - Festivals

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2018年10月11日(木)の続き

 マルセイユに帰ってきて3年ぶりのフェスを楽しみつつも、会場移転に伴う問題点を感じ始めた。旧会場の Dock は毎年土地を借りて開催してきたそうなのだが、最近周辺の開発が進み、新しい建築物も立って、もうその土地を借りられなくなったとのこと。よって、来年以降もここ J4 / MuCEM での開催が見込まれている。

 雨の心配は回避できたが、問題はそれだけではない。まずは動線の問題が大きい。メインステージ Scene Mer、サブステージ Scene Major 共に左側から中へ進むレイアウトになっており、そしてその両者がつながっている。なので、その中間には人溜まりができて、移動を困難にさせる。両ステージとも、下手(左)側は混雑する一方で、上手(右)側には空間的余裕が生まれがちにもなる。(それは Part 3 の俯瞰写真を見れば理解できるだろうか。)

 また、どちらもオープンステージなので、音の被りが問題となって、同時進行は不可能。演奏時間をオーバーラップさせることができないために、全体の時間が長くなる。一方が終わった10分後にもう一方がスタートするタイムテーブルなので、頑張れば全てのステージを見ることができる。そうした利点も確かにある。しかし、毎日夕方18時から深夜2時まで休みなしの長丁場になってしまう覚悟が必要。

 音の被り問題は3番目のステージの DJエリア L'embarcadere で企画された Silent Party についてもしかり。音を出せないのでワイヤレス・ヘッドフォンで聴かせるという趣向になっていた。聴き手が DJ を選択できるので3人のDJが同時に回し、それぞれを聴くヘンドフォンは青・緑・黄色のライトが点灯する。面白い試みとは思うが、どうなんだろう。体験しなかったのでコメントできないのだが。

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 タバコとマリファナの匂いも困りものだ。マッシリアを観ている途中から、匂いが鼻につき出し、そのうち喉も痛くなってきた。いやこれは風邪かも?

 日本出発前に楽曲を聴いた限りでは興味の湧かなかったアーティストが続くので、しばし小休止。Scene Major の最後に出演する地元マルセイユのクンビア・バンド Cumbia Chicharra を待つ。

 深夜0時50分にようやく登場した彼ら、1曲目はアフロビートをミックスした昨年リリースの最新曲 "La Weá" だった。この曲は個人的に最近大のお気に入り。やっぱりこのナンバーをオープニングに持ってきたか。ただホーンズが2管なので音の厚みが足りない。でも、演奏が進むに従って本来のクンビア・ナンバーがどんどん良く響く。

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 長丁場となり疲れた1日、喉の痛みは発熱の兆候かも知れないので、Cumbia Chicharra の途中で退散。それでもホテルに帰って風呂に入り、データのバックアップを取ったりしているうちに28時(午前4時)になった。


(Part 7 に続く)


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by desertjazz | 2018-10-21 00:06 | 音 - Festivals

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2018年10月11日(木)の続き

 イベイー Ibeyi がこんなにいいとは! ここまでオリジナリティーを感じさせる音楽は稀だろう。正しく才能の塊。それでいて、とことん心地よく、とっても楽しい。今年のフェス3日間を通して、彼女たちが断然ベストだった。

 イベイーは、リサ=カインデ・ディアス Lisa-Kaindé Diaz とナオミ・ディアス Naomi Diaz の双子姉妹。イベイーはヨルバ語で「双子」を意味すると言う。

 これまでにリリースされたアルバム2枚などを聴いた時には、クールなサウンドといった印象で、特に聴き入るところはなかった。実は今回観なくてもいいと思っていたほど。しかし、ライブだと印象が全く異なることに驚かされた。今回は屋外の大ステージだったので、尚更それに合わせた仕様にしたのかも知れない。

 まず一番に惹かれたのはヴォイスの響き。哀感含んだフレーズのデュオは、まるでたった二人でブルガリアン・ヴォイスをやっているかのよう。双子で声質が似通っているから響き合いが美しいのだろう。また、妹ナオミの叩くバタドラムとカホーンが気持ちいいことこの上ない。パシッと締まった音が実にいいのだ。爆音で拡散していく音の快感。

 当然ながら事前に用意されたベーシックトラックに歌と演奏を重ねているのだが、それでも、とても二人だけで演っているとは思えない、多彩さを兼ね備えたサウンドだった。計算し尽くして生み出されたサウンドなのだろうが、とてもナチュラル。まるで二人の中から自然と湧き上がって来るよう。そこにイベイーの凄さを感じた。

 そして、二人の動きや仕草がいいんだな。揃いの繋ぎ衣装は小柄で可愛らしく見せる。ズルイよな。一方で腰の動きなどは妖艶でセクシー。双子ゆえなのか、二人のステップが絶妙にシンクロしているところも小気味いい。

 最近パリに行く度に彼女達のライブがあって、気になりつつも毎度パス(先のビルボード東京公演にも行っていない)。昨年11月のパリ最終夜も IAM にするか等々迷った末に Geroge Wassouf を観に行ったのだった。

 フェスの主催者サイドからは「誰かインタビューしませんか?」と幾度も声をかけていただいた。時間的余裕もなさそうだし、発表するメディアの当てもないので、今回は見送った。でも今から考えてみると、イベイーには会っておけばよかったかなぁ。


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(Part 6 に続く)






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by desertjazz | 2018-10-21 00:05 | 音 - Festivals

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2018年10月11日(木)の続き

 今年の Fiesta des Suds のメイン・ステージ Scene Mer に最初に立つのはマッシリア・サウンド・システム Massilia Sound System。長年マルセイユの顔役を務めて来た彼らこそそれに相応しい。今回の出演全アーティスト中で最長の90分という時間を与えられたことにも、彼らへのレスペクトが感じられる。

 ステージの背景には見慣れたマッシリア・ブルーの大幕が吊るされている。まずブルー Blu とジャンヴィー Janvié Claider D とカヤリク DJ Kayalik の3人が登場。ブルーがレスポール・ギターの弦をスティックで叩いて緊張感あるパッセージを刻む。続いて MC3人が現れる。上手からはタトゥー Tatou。下手からはガリ Gari Grèu。そして最後に下手からパペJ Papet J。圧倒的なマッシリアのラガ・サウンド。弾けまくるオヤジたち。コンサート冒頭にキラーチューンを並べて畳み掛ける展開が好きだ。

(昨年のリヨンでは、ステージ真下の撮影エリアから MC3人のショットを狙ってみたが、彼らの動きが速く、3人揃うこともなくて、思っていたショットなど全く撮れなかった。なので今日はビデオ撮影を中心にした。)

 その後も、ステージ上から女性たちがパスティスをふるまったり、タトゥーとガリが雑誌を片手にしての掛け合い問答したり、「Petit Oai Star だ」と紹介してからのスタンドアップしたりと、いつも通りのステージ進行。もちろん最後は観客全員が手を繋いでの大輪舞。昨年11月リヨンの Transbordeur で観たライブとほぼ一緒。いや、2007年11月にトゥールーズの Le Bikini で観た時からほとんど変化がないとも言える。

 悪く言えば、マンネリ。ここ何年も新作を出していないのだから、それも仕方ないだろう。と言うより、彼らのステージの流れは完成していて、変えようがない。だがそれでいいのだと思う。誰もが彼らのステージを心から楽しんでいるようなのだから。

 長年の願望がついに実現した、マッシリアでのマッシリア体験。しかし、マルセイユの場がもたらすマジカルなものはない。会場にトゥールーズやリヨンの時のような熱狂もない。フェスの観客はマッシリアに特化したファンばかりではなく、また広い屋外ステージでもあるので、それも当然だろう。それでもマッシリアのTシャツやパーカーを着たファンがとても多く、彼らへの支持の大きさを感じた。

 前半のスピーディーで緊張感漲るサウンド展開に対して、後半になるほど語り合いが多くなって緩さを感じた。そのことを毎度感じるのだが、恐らくそれは私がフランス語を理解しないことに一因があるのだと思い至った。同じことが Moussu T のステージについても言えるのだが、彼らの語る内容が分かれば、まったりしたように感じられた後半も十分に楽しめるのかも知れない。

 そんなことも頭に浮かびつつ、彼らのサウンドを浴び、飛び跳ねるMCたちを追う。ワクワクしっぱなし90分間。1年前に観たのとまるで変わらないステージなのに、興奮が止まない。こんな気持ち良さは本当に久しぶり! やっぱりマッシリアは最高だね!

(今回も無意識にステージ上手から撮影。フォトジェニックなこともあって、どうしてもタトゥー中心の撮影になってしまうなぁ。)


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(Part 5 に続く)






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by desertjazz | 2018-10-21 00:04 | 音 - Festivals

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Banda Du Dock


2018年10月11日(木)の続き

 フェスは18時のスタートだったが、何も無理することはない。これまでの The Dock にあったような、入場ゲートの面白さやグラフィック・ペインティングの気配がなかったこともあり、20時10分からの Massilia Sound System のステージに合わせて、19時半頃に会場に戻った。

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 サブステージ Scene Major で Rumpus を少し観てから、メインステージの Scene Mer へ。毎年恒例 Banda Du Dock による演奏でフェスのオープニングを祝う。

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 続いて主催者たちによる開会の挨拶。これもいつも通り。

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 挨拶の最後に紙吹雪が盛大に舞う、、、のだが、何も見えなくなる。

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 周囲ではブロードキャスト用の収録をする様子も。いよいよフェスがスタート。この後、早速マッシリアの登場だ!

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(Part 4 に続く)


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by desertjazz | 2018-10-21 00:03 | 音 - Festivals

DJ
S M T W T F S
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