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Interview Shooting with Tatou & Blu


2018年10月8日(月)〜10月11日(木)

 10月8日夜、2年ぶりにマルセイユに到着。前回はラ・シオタ La Ciotat からナントNantes に移動する中日に1泊しただけなので、久しぶりという印象が強い。この日から3泊は現地ジャーナリスト夫妻のご自宅にお世話になって、マルセイユをより深く知るべく、これまで訪れたことのない場所を中心に歩き回ったり、レコード店を巡ったり。(今回のフランス滞在の詳細に関しては別途書く予定。そもそも今夏のコーカサス旅行記にもまだ手付かずなのだが、、、。)

 11日昼、近年の大規模開発が一区切りついた港湾地区 The Dock エリアにある Hotel Novotel Suites Marseille Centre Euromed に移動(3年前も利用したこのホテル、42平米もある快適なスイートが100ユーロほどで泊まれる)。それから Fiesta des Suds のプレス担当の友人に連絡して、待ち合わせのアポを入れる。

 Fiesta des Suds は何年か前までは10月の週末に2週連続の開催だったが、それが1週間に短縮。今度の会場移転はそれに続く大変更となる。これまではトラム駅 Euroméditerranée Gantes の先の港湾施設跡地 The Dock が会場だったが(投宿した Novotel から歩いてすぐ)、今年の会場は前回書いた通り J4 / MuCEM。ここの近くには地下鉄駅もトラム駅もなく、滞在しているホテルからだと片道約25分歩く必要がある。しかしここは旧港 Vieux Port から西に下った突端部なので、観光の中心 Vieux Port に泊まったとしても条件はさして変わらない。

 足が不便になったと感じたが、マイカーやバイクでやってくる地元の人たちにとっては問題ではないのかも知れない。それよりも、ここは中途半端、センスが悪いと批判もある再開発地区の一部であるにも関わらず、友人たちは今回の移転を歓迎していたのは意外だった。何でも Fiesta des Suds の第3回(1994年)と第4回(1995年)はここ J4 で開催されたので、長年フェスに関わってきた人たちにとっては「昔の場所に戻ってきた」という感慨もあるようだった。開催20回を記念して2011年に豪華な写真集が作られたのだが、その中には当時の様子を伝える写真も掲載されている。

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20th Anniversary Booklet


 移転に伴って懸念されたのは、場所の位置そのものよりも、ライブ会場の全てが屋外になったことだった。これまでは、メインステージが屋外(または高架道路下)で、サブステージとDJステージは屋内だった。それが今回は3つとも屋根のない屋外。3年前に来た時は夜になるとグッと冷え込み、風が吹くと耐えられない寒さになった。余りの寒さにダウンジャケットまで着込んだ記憶がある。

 それが今回は屋外なのに加えて、すぐ脇が海で風が吹き付ける。さらに開催直前は悪天続きで、雷雨を伴う嵐のような日も多く、フェス当日の天候への懸念がいよいよ高まっていた。開催前日の10日も冷たい風雨が止まず、たまたま好天に恵まれた9日に全ての設営を済ませてしまったそうだ。

 結果的にはフェスの3日間とも天気には恵まれたが、来年以降も心配は消えないだろう。もしフェスの当日に雨になっていたら、一体どういった事態になっていたことか。想像しただけでも恐ろしい(とは言い過ぎか?)。天気のこと以外にも、会場移転に伴って問題山積と私の目には写ったが、それらについてはこのリポートの最後に総括することにする。

 現地に来てみて懸念材料は相次いで目にしたが、一方でそれらへの適応力にも感心させられた。さすがは毎年5万人ほどの観客を呼んで27回も続いてきただけのことはある。例えば私への対応ひとつとってもそうだった。

 約束の14時45分にプレスの受付に着くと、待っていたかのように、スタッフのパスを首から下げた女性から「xx に会いたいんでしょ。ついてきて」と声をかけられ、プレスルームまで案内される。その後もトントン拍子でことは進み、ボートの上でインタビュー撮影中だった Tatou、Blu、それにマネージャー(Tatou の奥さん)の Manue と合流できた。ステージ撮影に必要なプレスカードもすでに用意されていてひと安心。Massilia Sound System の楽屋ではメンバーたちと再会。ビールで乾杯しながら談笑することに。ここまでが実にスムーズだった。猛烈に忙しい中での的確な対応にさすがと唸ると同時に、この歓迎ぶりがとても嬉しかった。

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Tatou (Moussu T) & Blu on the boat

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Scene Mer (Main Stage)

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Scene Major (Sub Stage)
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Waiting for Sound Check by Massilia Sound System


 友人たち(フェス関係者とミュージシャンたち)に日本からの土産(彼らの好みを考えて、氷下魚などの珍味や餡菓子、加賀棒茶などを持って行った)を手渡した後、一旦ホテルへ。Massilia Sound System のサウンドチェックを観るつもりだったが、毎晩長丁場になるので、ホテルで少し休んで、それから撮影機材を持って出直してくることにした。


(Part 3 に続く)






by desertjazz | 2018-10-21 00:02 | 音 - Festivals

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The Gate to Fiesta des Suds


 毎年10月にフランス南部のマルセイユで開催される音楽フェスティバル、フィエスタ・デ・スッヅ Fiesta des Suds に、久しぶりに行って来た。これはフランスを代表する大型フェスであり、雰囲気の良いイベントとして世界的に知られている。

 私がここに参加するのは、2006年、2015年に続いて、3年ぶり3回目。Fiesta des Suds の春版とも位置づけられる3月開催の見本市フェス Babel Med Music を2009年に取材したのを含めると合計4回目となる。初めて足を運んだ2006年には、バックステージで Moussu T や Manu Théron にインタビューし、また突然逆取材インタビューを撮られたりしたことが懐かしい(日本からの取材がよっぽど珍しかったのだろう)。その後もフェスの関係者たちとの交流が続き、2015年には100ページを超えるプレス向けブックレットの巻頭言を担当、オフィシャルビデオにもインタビューで登場する(させられる)など、思い出の多いフェスでもある。

 そんな訳で、このフェスの主催者からは毎年お誘いを受けている。今年もさてどうしようか?と考えていたところ、交渉中のものも含めて出演アーティストの概要をメールで伝えて来た。「今年はDさん向けの内容でしょ?」という一文が添えられて。どれどれとばかり、そのリストに目を通すと、マッシリア・サウンド・システム Massilia Sound System、ウム・サンガレ Oumou Sangaré、バロジ Baloji、ムッスーT Moussu T e Lei Jovents !!! 確かにこれは心惹かれる! その後も作成段階のブックレットまで送られて来るなど、例年にも増して誘いが強かった。

 Fiesta des Suds はスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドなどと並んで、できれば毎年参加したいフェスの一つだ。だが、今年は1月にニューヨークに飛び、6月〜7月にはアルメニアとジョージア(グルジア)などを2週間強旅行していて、今年さらにもう一度外遊する余裕はなかった。それでも前向きに検討。かなり迷った末、このフェスには一昨年も昨年も行っていないことでもあり、それも理由の一つにして、どうにか日程を調整し思い切って行くことに決めた。マッシリアとウム・サンガレとバロジとムッスーTを一度に観られるだけでも満足できるだろう。何よりマッシリアのライブをマッシリア(マルセイユ)で観ることが長年の願望だった。うーん、やっぱりこれは見逃せない!

 このフェスは、フランス音楽はもちろんのこと、アフリカ音楽あり、ラテンあり、ロックあり、ジャズあり、ファンクあり、テクノあり。ワールド系とフレンチポップとの取り合わせの妙、バランスの良さも気に入っている。そして、自分にとって馴染みのなかった音楽との出会いをもたらし、旬のフレンチポップを楽しませてくれることも、このフェスの大きな魅力だ。これまでも、日本で観ることがまず不可能なゴラン・ブレゴビッチ Goran Bregovic の素晴らしいステージを初めて堪能したり、ザ・ドゥ The Dø やディオニソス Dionysos のステージを観てすっかり彼らのファンになってしまったりもした。

 ところで、今年の春は Babel Med Music は開催されなかった。マルセイユ市だったかプロバンス州だったか正確には憶えていないが、そこからの財政支援が打ち切られ、開催近くになってから突然中止が発表された。それに続いて Fiesta des Suds についても大きな変更がなされることとなった。何と、これまでの会場だった The Dock から J4 の一角にある MuCEM(地中海博物館)周辺のスペースへと移動するというのだ。このように様々な意味で岐路に立っているらしいこのフェスの様子を、直に見てきたいという思いも、私をマルセイユへと向かわせる大きな動機となった

 最近は毎年フランスを訪れていて、気がつけば今度でフランス15回目、マルセイユに限っても8回目になる。第27回目となる今年の会期は10月11日〜13日(この後、子供向けのプログラムを中心とした後祭が17日に行われる)。この3日間に絞ってギリギリ4泊だけマルセイユに滞在しようかとも考えた。しかし、それでは日程がキツイ。今回の滞在を利用してマルセイユのことをより詳しく知りたいという考えも膨らみ、少し余裕を持って8日に現地入りしたのだった。

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(Part 2 へ続く)






by desertjazz | 2018-10-21 00:01 | 音 - Festivals

Lux B (Lux Botté) - 10 Years

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 Massilia Sound System / Oai Star の MC、Lux B (Lux Botté) が亡くなって今年で10年(2008年7月18日に院内感染症で47歳で逝去)。彼を偲んで、マルセイユでイベントが開催されるようだ。

 出演予定は、ワイスター Oai Star、マッシリア・サウンド・システム Massilia Sound System、パペJ Papet J、ムッスーT Moussu T(タトゥー Tatou)、ガリ・グル Gari Greu、ゼブダのムッスーとハキム Mouss & Hakim、マニュ・テロン Manu Theron、デュパンのサム・カルペイニャ Sam Karpienia、ジジ・デ・ニサ Gigi de NIssa、そしてトコ・ブラーズ Toko Blaze 等々と、オクシタン勢が総集結! 11月3日19時から。会場が Cours Julien の Espace Julien というのもいいな!(と言うか、ここしかありえないでしょうね。)

 最近マルセイユへの興味がますます深まり、深沢克己の『マルセイユの都市空間 ー幻想と実存のあいだでー』をじっくり精読し直したり、タトゥーが Moussu T e Lei Jovants を発想する源となった小説 Claude McKay "Banjo" を読み直し始めたり、さらにはマルセイユを舞台にした名作、アレクサンドル・デュマ・ペールの『モンテ・クリスト伯』まで読み出してしまった。

 11月にマルセイユに居ることができたらいいのになぁ。

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by desertjazz | 2018-10-06 20:00 | 音 - Music

  小説やアフリカ関連に読みたい本が山積で、John Collins の最新刊 "Highlife Time 3" もさっぱり進まず。なのに、気になっていた書物をフランスにまとめてオーダー。その間にもアフリカ音楽書の出版ラッシュが続く。

 以下、読んでおきたいアフリカ音楽の近刊についてメモ。

・ Africa Is Music
・ Hip-Hop in Africa : Prophets of the City and Dusty Foot Philosophers
・ Shades of Benga : The Story of Popular Music in Kenya: 1946-2016
・ You Generation !
・ Baaba Maal : Le Message en Chantant
・ Born To Kwaito : Reflections on the Kwaito Generation

 Planet Ilunga による Docteur Nico の復刻に合わせて、Alastair Johnston の "A Discography of Docteur Nico" にもそろそろ目を通しておこうか? 近いうちに最低これくらいは読んでおきたい。

 アフリカ音楽に関する文献をリストアップしたこのサイトも参考になります。








by desertjazz | 2018-10-01 23:00 | 本 - Readings
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