2022年 12月 11日
B&W 805D4/PB 導入記(2)

さて、新規導入したスピーカー B&W 805D4 の音は?
ほとんど調整もせず、ただ床に置いただけで、もういい音が出ている。
・期待した通り解像度が抜群にいい。これまで聴こえていなかった微弱な音も再生し、音楽のニュアンスが変化する。時々ゾクッとするほど。
・とにかくキレイな音。とても上品な響きだ。
・音の立ち上がりが非常に鋭い/レスポンスがたいへん速い。無音とのコントラストが気持ちいい。
・高域の再生能力が優れている。これは高域を持ち上げた「ハイ上がり」なのではなく、再生可能高周波数が相当上まで伸びているからなのだろう。ただ、再生音源によっては高域に色がつきすぎる傾向あり(まだ調整不足か?)
・高域再生力があることで、リヴァーブが美しく、それがもたらす響きの豊かさにより、再生音場が広く感じられる。
・ダイナミックレンジが広くなった印象を受ける。これまで一定のレンジに収まっていた音源も、強弱の差が大きくなったように感じる。その分、ボリュームコントロールに気を使うことになっているのだが。
・低域もまずまず出ている。音源によっては物足りないこともあるが。
・高級オーディオに共通して言えることなのだが、ボリュームが上がってもぜんぜんうるさくない(ので、近所迷惑を考えて、音量抑えるのにちょっと苦慮している)。
以上は、新しいケーブルもオーディオボードもまだ届いていない時点での感想。ひとまず期待していた音が出ていて安堵する一方、再生する盤によっては OB1 の方が良い。なので、これからあれこれ調整してみる必要がありそうだ。
何より、現時点では低域の物足りなさは否めない。太いジャズ・ベースや重厚なラテン・パーカッションを迫力たっぷりに再生することは難しそうだ。フォーカス絞れたブックシェルフと比べることで、OB1 のようなブックシェルフが持つ面的に迫ってくる音再生の良さも再認識した。OB1 との併用が必要なのかもしれない。
昨年発売となった 800D4 ライン、世評では 804D4 がすこぶる良い。やっぱりトールボーイを買うべきだったかと後悔しそうになったが、804 では中途半端に感じるし(サイズの似た OB1 を持っているので)、予算オーバーでもある(試聴した時のあの痛い音は、チューニングよりも、アンプとの相性、あるいは再生音源によるものだったのだろう)。
また、音楽を楽しむには、正確に再生する B&W よりも、気持ちよく歌う Sonus や YG の方が良かったのかもしれないとも思う。だが今回の購入に際しては、高解像度のスピーカーを一度使い込んでみたいと考えたのだった。
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2022年 12月 10日
B&W 805D4/PB 導入記(1)

今から半月前のこと。
思うところあって、スピーカーを衝動買い。
これは自分史上最高額の買い物。
しかも、いっさい試聴せずに。
だがそれは、戦略を踏まえてのことだった。
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昨年、アンプとCDプレイヤーを買い換えたら、音が格段に良くなった。ならば今度はスピーカーもグレードアップしたくなる。そこでここ1年ほど、ハイエンドのオーディオショップ、オーディオショー、オーディオマニア諸氏のオーディオルームなどで、100万円台から(買えはしない)1000万円以上のものまで、様々試聴させていただき、15年間使ってきた PMC OB1 に代わるスピーカーを検討していた。
聴いた中で特に気に入ったのは、Sonus Faber の Amati Tradition と Guarneri Tradition だった。しかし最近、Guarneri は生産終了し、日本の代理店に在庫なし。一方の Amati も同時に生産終了。まだ在庫ありだったので、思い切るか悩んだが、そもそも今の賃貸マンションではとても鳴らしきれない。結論として、OB1 より大きなスピーカーの導入は無理だと悟った。
そこで考えを変え、トールボーイではなくブックシェルフならどうだろうと思い始めた。昨年アンプを Luxman L-570uX MarkII に変えて以降、低音がたっぷり鳴り床が振動するようになったこと(MDFボードを敷いて防震はしているのだが)、夜に静かな音楽を聴く機会が増えたこと、そして最近のブックシェルフに驚くほど音の良いものがあったことから、一度試してみたくなったのだった。
先日、東京オーディオショーで、Sonus Faber の Electa Amator Ⅲ と YG Acoustics の CAIRN をたまたま耳にしてびっくりした。少々離れた場所から聴いたのだが、それでも大型スピーカーが鳴っているかのような力と低音を感じた。もう大きなスピーカーはいらないんじゃないかと思わせられるほど。
でも、同じ Sonus なら Electa Amator Ⅲ より Guarneri に音的にもデザイン面でも惹かれる。来年発売予定のCAIRN にしても、この小ささで 217万円(スタンド込み)ではちょっと躊躇してしまう。
だとすると残る選択肢は B&W (Bowers & Wilkins) 。別の試聴会で聴いた 803D4、これがとてもよかった。以前聴いた 804D4 のツイーターが「耳に痛く」て、やっぱり B&W の新しい800ライン(D4シリーズ)はダメだと感じていたので、ちょっと意外。B&W はデザインも好きじゃないのだが、昔某量販店に偶然耳にした 805D3 の女性ヴォーカルがとても温かく生々しかった記憶が蘇る。
803D4 を聴いて D4シリーズの音の傾向は掴めた。まず音の解像度が圧倒的に高い。また大きく自然な響きの空間を生み出す。トールボーイよりもずっと小さなスピーカーでフォーカスのはっきり定まった音を聴きたくなってきた。自分はクラシックは聴かず、エッジの効いた現代的な音をよく聴く。ならば、箱の鳴りで表現する Sonus より、B&W(あるいは Magico、Focal)がいいのかもしれない。
最初は嫌いだった 805D4 のデザインも、見慣れてきたのか、それほど悪くないと思い始めた。そんな折、来年1月に20パーセント大幅値上げされると発表。解像度の高い B&W を自宅で試すのは、これがラストチャンスかも? そう思いながら探してみると、品薄なはずの PB(ピアノブラック)の在庫を発見。販売価格を問い合わせると 15パーセント引きとの回答。これなら手が出せなくもない。もし気に入らなくても、805D4 なら高く売れるだろう。
そのような経緯で、試聴なしに 805 の最新型を購入。毎度大して試聴せずもに買うのは、店頭では再生機とアンプとスピーカーの様々な組み合わせで聴くことになるため、単体の特徴を正確に把握するのには限界があると考えるから(店側がプレゼンする最大能力を知ることはできるのだが)。アンプでもスピーカーでも実際に自宅でしばらく鳴らしてみないと評価しきれない。
次のスピーカーを決めるまでの間、「お試し」で導入した B&W 805D4。2週間前の 11/27(日)に納品されてきた。それ以来、W杯もほとんど観戦せずに、毎日エージングを続けている。
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2022年 12月 04日
読書メモ(最近の読書から)






2022年 11月 23日
New Discs : Massilia Sound System "BOX VOL.1"




2022年 08月 27日
Idris Elba & Sona Jobarteh - "BEAST"
