India 2008.02.13-02.21

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 自分とは無縁で一生行くことはないだろうと考えていたインドに、ひょんなことから短期滞在することになり、一昨日帰国した。コルカタ(カルカッタ)にある国立の映画研究所に、ある提案をしたところ、そこで開催されるドキュメンタリー映画制作に関するミーティングに招待され、シアター上映のプレゼンターめいたことや個別に開かれたワークショップのレクチャーを任されたのだ。

 その初インド、初体験のトラブル続きの旅にもなった。それは出発前からだったのだが、インドに到着してからも、まず預けた荷物が届かない。トランジットしたバンコクで積み残されたらしい。そのため、コルカタ初日はそのピックアップだけでつぶれてしまった。宿泊先から空港まで片道1時間かかるし、空港に入るには何人もの責任者のサインが必要だし(おまけに入場料まで取られる!)、荷物の受け取りにもまたまたサイン攻め。両替するのにもパスポートのコピーが必要だったりしたのだが、インドってこんなに事務処理の好きな国なんだ、とひとつ発見。

 自分の英語力には自信がないし、インド人の英語も聞き取りにくいと考え、あらかじめ通訳の手配を依頼していた。しかし、その通訳、日本語は出来るが、何と英語が出来ないことが当日になって発覚。即クビ。結局何とか自分の英語力で乗り切る苦労を強いられることになった、などなど、まあいろいろあったのだが、ここで仕事の中味を紹介しても意味がないので、割愛。若手の映画制作者たちとのディスカッションは刺激的だったとだけ書いておく。

 と言っても仕事漬けの毎日だったので、観光する時間はほぼ皆無。多分、旧跡や観光名所も多いのだろうけれど、残念ながら全く知ることはなかった。いや、インドに限らず正直そうしたものに対する興味は元々なく、「どこに行きたい」と尋ねられたので、「時間があれば、普通のストリートや庶民の暮らしが見たい」と答えたのだけれど、そうした時間もなかった。なので、先にアップした写真は、メシへの道行きで拾ったスナップなど。きっとカメラ片手にぶらぶら歩き回ったら面白い街なんだろうなとも思った。実際、ちょっとだけ立ち寄れたカレッジ・ストリートには興味を惹かれた。

 それでも、帰国日、空港に向かう前にミュージック・ショップに寄って、頼まれていたDVDなどを一気買い。インド音楽や映画にはさほど興味は持っていないと言いつつ、結局、映画監督たちからもらったDVDなどと合わせて段ボール一箱分になった。それらのうちで気に入ったものは、改めて紹介したい。
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P.S.)

 今回触れ合った人々はみな優しく、こんなに穏やかな気持ちで海外を旅したのも多分初めてだと思う。また、クラクションの喧しさと、空気の悪さに、ある意味でインド(コルカタ)の底知れぬエネルギーを感じた。しかし、数時間車に乗っただけで、鼻の中が真っ黒になるのには参った。

 そういえば、地元の人が「ポリューションが問題だ」としきりに語りかけてきた。たしかに「人口問題は悩ましいよな」と考えてから、ややしばらくして「ポピュレーション」じゃなく「ポリューション」かと気がついた。こんな英単語を耳にしたのは何十年ぶりだろう。
# by desertjazz | 2008-02-23 13:22

Kolkata, India 2008 - i -

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# by desertjazz | 2008-02-21 22:59

LIGHT III (2007)

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北海道・函館(2007.07.22,23,24)
# by desertjazz | 2007-07-26 01:41

OK JAZZ & AFRISA

 最近さっぱりアフリカ音楽の紹介をしない、といった声がかすかに聞こえてくる。いや、ネタが全然ないわけではないのだが、面白そうなものほど、事情あって取り上げにくいのだ。例えばこれ。(ということで、入手超困難アイテム?なのだが、もう紹介してしまおう。)

OK JAZZ & AFRISA_d0010432_23423128.jpg 昨年マルセイユの街を散策しているとき、「まさかアフロ・ミュージックの専門店はないだろう」と思っていたら、やはり探せばあるもので、そこで強烈に凄いブツを見つけてしまった。『Les Vieux Orchestres OK JAZZ & AFRISA LIVE』というタイトルのDVDで、コンゴの2大巨匠のスタジオライブが収録されている。

OK JAZZ & AFRISA_d0010432_2343154.jpg 最初に観たのは後半のフランコ & OK JAZZ(全5トラック)の方。そして、ぶっ飛んでしまった。白黒映像!!! フランコがやせている!!! リードヴォーカルがサム・マングワナなので、1972〜75年の期間のOK JAZZの演奏ということになる。こんな古い時代の動く映像が残されていたなんて、私にとってはかなり衝撃的だ。

OK JAZZ & AFRISA_d0010432_23434636.jpg そして、、、前半のタブー・レイ率いるアフリザ(全10トラック)の方を観て、さらにさらにぶっ飛んでしまった(ちょっと違う意味で)。
 まずは3曲目、痛快なファンクナンバーなのだが、いかんせん照明が暗過ぎて、何をやっているのか全然わからない。しかもこの状態が何分間も続く。たしかに演奏はカッコいいのだが。

OK JAZZ & AFRISA_d0010432_23442070.jpg ようやくフラッシュライトが激しく点滅を始めたと思ったら、白く怪しい影が踊り出す。やっと明転したら、そこに立っているのは、、、中年太りしたタイツスーツ姿?のセニュール・タブー・レイ。かつてのダンディーな面影など一切ない。うーん、一度はJBになってみたかったんだろう。

OK JAZZ & AFRISA_d0010432_23444987.jpg と、解釈してあげた矢先、今度はサム・マングワナとお揃いの宇宙服!?でデュオ。もう爆笑するしかない。

 いやいや、それでも演奏そのものは全編完璧。フランコもタブー・レイも、芳醇なルンバからファンクまで、ヒット曲の連続。豪快なホーンアンサンブル、豪放なサックスソロ、艶やかなギター、ダイナミックなリズム、ボーカルも男女のコーラスも心地いいし、バンド全員の気合いの入った振りの揃ったパフーマンスも見応えたっぷりだ。

 旅の最中で買ったDVDなんて、普通帰国するまで観もしない。昨秋のマルセイユでは、加えて、インタビューの準備したり、サウンドチェックを観に行ったり、メールで打ち合わせしたりと、日中もやるべきことはたっぷりあったのだが、それら全て放り投げて、ホテルの部屋で一気に通し観してしまった。一度観始めたら、もう目が釘付け。

 それほどまでに凄い作品だったので、昨年のアフリカの個人ベスト(リイシュー)の中にこっそり入れてしまった(だけれど、誰からも問い合わせ、なかったね)。もちろん、マルセイユでストック全部買ってしまおうと、その店にもう一度行ったけれど、「今週末入る」との返事。「OK!」と言葉を残して帰ってきたけれど、その頃はもう日本なんだよな。残念。帰国後、ネットで調べても見つからない。リンガラ専門店のバオバブですら扱いがない。そんな幻の1本なのだが、アフリカン・ポップ・ファンには一度是非観てもらいたい作品だ。






# by desertjazz | 2007-02-21 00:05 | 音 - Africa

 パリ近郊の街で開催中の音楽フェス MOSAIK AUX MUREAUX へ。

10月22日(日) パリ3日目_d0010432_6475024.jpg Akli D.(アクリ・デリス)はアルジェリア出身のシンガーで、9歳のときに国を離れ、フランスやアメリカで活動。今年約7年ぶりにリリースした2作目『MA YELA』が、Manu Chao の参加もあって大ヒット中。12弦ギターとバンジョーを持ち替え、新作の曲を並べた今夜のステージも、そのマヌとの共演曲で締めたのだが、やはりこれが一番良かった。ただ、焦点のボケ気味な演奏と、5人編成のバックバンドのリズム感の悪さ/コーラスの弱さが物足りなかった。

10月22日(日) パリ3日目_d0010432_648813.jpg 今夜のトリはO.N.B.。昔からずっとライブを観たいと願い続けていたのだが、その夢がついに実現。新作のリリースが完全に止まってしまいっていて、もう過去のグループとも思われがちなのだが、曲の良さと、オーディエンスの楽しませ方は、抜群に素晴らしい。これだけ楽しいコンサートは、あまり記憶にないほどだ。正直書いて、グナワ・ディフュージョンの10倍は楽しかった。

 コンサート中面白かったのは、少女3人が耳栓を配っていたこと。年配客も多かったとはいえ、演奏者の前でそこまでやるか!

 23時にようやくパリに戻り、明日の準備。それにしても、同じ月に、O.N.B.とグナワ・ディフュージョンの両方のステージを観られるとは、何て幸せなんだろう !!

(パリ時刻 23:50)
# by desertjazz | 2006-10-23 07:09