MMF in Taipei

 台北でのコンサートが開催されたのは、西門エリアの中山堂。その内容をまとめるのに時間がかかりそうなので、それまではちょっとした小話を披露してみようかとも思う(関係各所にお礼を書こうとした矢先に、しばらく連絡を取り合っていなかったあちらこちらからメールやら郵便物やらが届いているところで、礼状を書く時間もレポートをまとめる時間もない)。

 旅の記録をまとめる先に、毎度すぐに次の旅のプランの続きについて考え始めてしまう。実は今もそうした状態。

 台湾滞在中は面白いことばかりだったので、忘年会で一気に披露してもいいかな、とちょっと思案中。
# by desertjazz | 2009-10-07 02:10

MMF in Taipei

 先ほど台湾から帰国しました(台北の空港を離陸してから4時間未満で自宅に着いてしまったので、外国に行ってきた気があまりしない…)。
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 Lo Cor de la Plana
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 Habib Koite
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 Manu & Sam
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 Manu & Sam
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 Grand Finale 

 ライブミュージックを楽しんで、美味いものを食べるだけが目的の、2泊のみの短い滞在だったけれど、かなり中味の濃いものになった。特にフェスの最後は Manu Theron 率いる Lo Cor de la Plana と Sam Kampienia のバンドが合体して、Manu と Sam が Gacha Empega の曲を歌うという、日本を発つ前から期待していた通りの展開! Gacha Empega は Dupain 結成前の Sam が Manu と組んでいた3人組グループなのだけれど、このふたりがデュオで歌うのを直に観られるなど想像したこともなかった。それが台湾で実現するなんて、自分にとっては奇跡的出来事。「今、世界中の歌手のうちで好きな声は?」と問われて思い浮かぶ3人の中のふたりが Manu と Sam なので、自分にとってこのシーンはとても感動的だった。

 Sam と Manu から打ち上げに誘われたので、会場まででかけていったら、ここでも楽しいことの連続。気がつけば、Habib Koite と Manu と Sam と一緒にひとつのテーブルを囲んで呑みながら語りあうことに。途中で失礼しようとしても帰してもらえず、結局お開きとなった今朝3時まで呑んでいた。
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 四方山話はたくさんあるのだけれど、まあそのうちに。嬉しい話をひとつだけ紹介しておくと、 Lo Cor de la Plana が今年12月に来日し、(たぶん)東京や大阪など4カ所でコンサートを行う予定とのこと。これは Manu Theron 本人が教えてくれたことです。
# by desertjazz | 2009-10-05 18:50

Oai Star

 Oai Star 2006(期間限定公開)
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 ここを拝読(人様のブログを全文読んだのは数ヶ月振りかな? トピックがワイスターのこととなれば、読まないはずがない)。ここ数年の Massilia Sound System のライブを(DVDも含めて)観て Gari のフロントマンとしての活躍を認め、ワイスターの新作を聴いて Lux B がいなくなったことの大きさと残された Gari の迷いのようなものも感じたので、對馬さんの記述には同感。2006年に一度だけ体験したワイスターのライブはこの上なく楽しいものだったので、Gari たちには新たな成功を期待したい。完全復活を心から願っている。
# by desertjazz | 2009-10-03 00:18

Sufjan Stevens

 昨日デヴィッド・シルヴィアンの新作と一緒に買ったのはスフィアン・ステーヴンスの2004年作の "Seven Swans"。彼の作品は大体聴いたつもりだったのだけれど、これはまだだったと思ってのこと。そして聴いてみたら、正に期待通りの音。まだ雪景色になっていない分、"Manafon" 以上かも知れない。
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 興味が湧いてネットで検索してみたところ、何と今月(10月)2枚の新作 "Run Rabbit Run" と "The BQE" がアメリカでリリースされる予定であることが分かった。日本盤も出るのだろうか。先にリリースされたゲスト作 Welcome Wagon は宗教色が強すぎて、個人的には気持ち悪くて辟易したのだけど、今度は期待していいだろう。

(追記)

 Sufjan Stevens もバンジョーのプレイヤーであることを思い出した。Moussu T e lei Jovents でも Bruce Springsteen の Sessions Band でもバンジョーが重要な役割を果たしており、自分はその音に聴き惚れたのだった。昔からカントリーが苦手だったためか、かつてはバンジョーの音が好きではなったのにも関わらず、この夏は Pete Seeger を繰り返し聴いたり、楽器店でバンジョーを物色したりするまでになった。我ながら不思議な心変わりだと思う。

(10/1, 23:40)
# by desertjazz | 2009-10-01 02:00

David Sylvian "Manafon"

 デヴィッド・シルヴィアンの大傑作 "blemish" 以来6年振りのソロ作 "Manafon" を聴く。
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 今日は TOWER RECORDS で新譜をチェックしてきた。しかし、ネットも雑誌もほとんど読まなくなっているので、最近の好盤や話題盤が何なのかさっぱり分からない。カンを頼りに散策するも相変わらず欲しい作品が見当たらない。そんな中、視界に入ってきて飛びついたのがこの作品。
 "blemish" の良さはいくら言葉で説明してもその凄さが伝わりにくい作品なのではないかと思う。それでもあえて語れば、極めて内省的でエモーショナルな歌と研ぎすまされたミニマルな音とが、スリーブの雪景色を連想させるようなひんやりした質感を持っているのにも関わらず、聴き込むほどに心が温まるという、ある意味で恐ろしい次元に達した作品なのではないかと思う。なので、毎年冬が近づくと、Ab und Zu の "Spark of Life" とこの "blemish" がヘビーローテーションとなる。今年は "Manafon" もじっくり聴き込む楽しみができた。



 "blemish" については私的な痛恨事がある。このアルバムを含めた7枚のクロスレビューをミュージックマガジンから依頼されたものの、海外出張の直前だった直後だったかしたために時間がなくお断りした。このときのラインナップは "blemish" に加えて、半野喜弘 "Lido"、Tony Allen の "Home Cooking" と、自信をもって満点をつけられるアルバムが3枚も揃った奇跡的な号だった。これを逃した自分は音楽の語り手にはなれないのだなと観念した記憶がある。



 "Manafon" で気になるのは参加ミュージシャンが多いこと。連なる名前を読んで、アルゼンチン音響派の諸作にも通じる超越した即興性を期待するものの、その「多さ」という先入観が邪魔して、"blemish" の方が(ずっと)上かなと感じる(しかし、こうした比較の意味のなさにも思いいたる)。

 ここまでは2回聴いての雑感。7曲目はまるで Joni Mitchell のようなメロディーだな。



 自分が "blemish" にこの上なく惹かれたのは、そこに「パーソナル性」とのある種の等質性や共鳴性を感じたからなのかも知れない。

 そろそろ答えを書くべき時期なのかも知れないと思いつつも、その暇がないのだが、、、最近自分の頭を支配しているのは、ワールド・ミュージックの「ローカル性」(すなわち「ローカル・ミュージック」)と「コミュニティー性」のこと。これは縁あって、世界中で音楽が奏でられる現場(フェスも含めて)に立ち会えたことがもたらしたもので、そのことが若い頃に自分が持っていた「レコード中心主義」「レコード絶対主義」を自己反省させることにも繋がった。そしてさらに思考を突き詰めて行った先に、「パーソナル性」が浮かんできた。世界のあちらこちらで出会い録音してきたパーソナルな音の数々を思い浮かべると、今さらながらにそれが「良い音楽」かどうかといった他者からの価値判断を無意味にする重さが身に迫ってきて、頭の中に蘇るその音にただただ感動するばかりなのだ。

 デヴィッド・シルヴィアンの近年の音楽にはそうした「パーソナル性」に通じるものがあるように思える(と書くのには無理があるかな? 「内省的=パーソナル」とは即座にはならないことも説明しなくていけないのだろうが、、、。今日もかなり呑んで書いているので、同感しない方はスルーして下さい)。



 そして、思考をさらに進めていって今辿りついているひとつの到達点は、「脱音楽」的な考え方。現代人はもっと耳を(そして目を)自由に解き放った方が良いと思う。

 (…今夜はここまで。)

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 Tinariwen の新作は前作よりも良いと思った。それは、彼らの「コミュニティー性」や「パーソナル性」が等身大に表現されているから。そのことは、付属の DVD を観ると伝わってくる。今作は地元で録音されたもののようなのだが、砂漠の中で演奏する彼らの姿を観て、やはり音楽にはそれが奏でられるに似つかわしい場があることを感じた。
 実は彼らがワールドミュージックのスーパーグループ的に語られることには、日頃からどこか違和感を覚えていた。リーダーのイブライムがマラリアだと仮病を使って日本公演をキャンセルした(このことは関係者だけの間の口外してはいけない秘密だと思っていたのだけれど、どうやらそうではないことを最近知った)らしいのだが、もしそれが事実ならば、イブライムたちが、オーバープロデュースされることよりも、等身大な音楽を表現することの方を望んでいることの現われのような気がする。これは全くのカンなのだが。

("Aman Iman" のハードエッジなサウンドは素晴らしかった。しかし、イブライムの書いた詞との齟齬が残っているような気がして、未だにアルバムに対する評価は下していない。『ラティーナ』から頼まれて原稿を書いてから一度も聴いていないのではないだろうか。)

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 Oai Star の新作。Game Boy の音源をベーシックトラックに使ったピコピコした曲だけが14トラック続く(正直、耳障り)。Lux B を喪った Gari の歌もひたすら薄い。残念ならが、この音楽を聴きたいと思う人は日本にはいないように思う。Blondie の 'Call Me' っぽい曲はそこそこカッコよくてライブでも受けそうなのだけれど、このアルバムには無理を感じる。

 Moussu T の Arlee Leonard との共演には意味が感じられないし、Lo Cor de la Plana と Renata Rosa とのプロジェクトもどうやらうまくいかなかったようだ(台湾公演からは彼女の名前が消えている)。マルセイユ勢は揃って苦戦しているようにも映るのだが、個人的にはかなり期待できる驚くべき新たなプロジェクトの話も伝わってきていて、こちらには期待したい。
# by desertjazz | 2009-09-30 23:00

DJ

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