Biguine

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 唯一ブックマークに入れている音楽ブログ「カストール爺の生活と意見」をたまたま見てみたら、ビギンの復刻CDのことが取り上げられていた(8月16日)。ビギンは、ただ耳を預けるだけで素直に楽しくなれる音楽であり、これほどまでにいつでも気分を良くしてくれる音楽は少ないかもしれない。軽やかなクラリネットのソロやピアノとの掛け合いから、パーカッションのスウィング感まで、何もが最高。なので、ビギンという音楽が大好きで、フレモオ&アソシエ社の復刻CDなども出れば片っ端から買って聴いていた。もちろん、ビギンの基本アイテムといえる、今回復刻なった "L'Album D'Or de la Biguine" もLPで持っている。(パリで買ったんだったかな?)このアルバムを久しぶりに引っぱり出して改めて聴いてみたら、ステリオ時代のビギンとの違い(例えば、スタイルが多様化している点など)などもいろいろと感じられて面白かった。

 對馬さんがブログで取り上げているということは、メタカンパニーから日本盤が出るのかもしれないと考えて、早速メタのページをチェックすると、やはり発売が案内されていた。しかも、偶然にも発売日は明日20日。追加トラックがあるとのことなので、CDで買い直すか迷うところだ。

(メタの紹介文には、冒頭「超レアなアルバム」と書かれていた。ということは、特段珍しくない有名盤だと思い込んでいたのは自分だけなのだろうか?)
# by desertjazz | 2009-09-19 20:00

World Arbiter : Roots of Gamelan

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 World Arbiter によるバリのガムランの最初期録音の復刻第3弾が 9月14日にリリースされたようだ。1枚目の "the roots of gamelan"(主に 1928年の録音) も 2枚目の "dancers of bali" (1952年録音)も愛聴してきた。特に 99年に出た前者はいち早く雑誌でレビューを書いたり、ある作品の音源として使用したりもしたので、特に愛着がある。今回の3枚目もまだ未聴ながら、期待していいだろう。

 自分が海外に繰り返し出掛けるきっかけのひとつはガムランに興味を持ったことだった。そのため、バリは10回以上訪れてガムランの実際の音を堪能してくることになる。しかし、地元のことを深く知るようになると、次第にバリに向かう足を鈍らせることにもなった。バンジャールという共同社会の中の繋がりが強すぎて、自分のような外部者が入っていくと無意識的に気疲れを生じてしまうのだ。もちろん毎度誰もがフレンドリーに迎えてくれて、何もトラブルはなかったのだが。
 そうしたよそ者が溶け込みにくいバンジャール内の繋がりを体現している象徴がガムランだと思う。その音を聴くと言葉にできない心地よさに浸れると同時に、いつしかストレスも感じるようになった。その美しい音の背景にあるコミュニティー力に圧倒され、また村社会の難しい諸々が見え隠れもしてしまうのだ。

 今でも最近のガムランはどこか心底楽しむことができないままでいる。それに対して、20世紀前半の古の音にはそのような意識をもつことがない。その柔らかな響きはどこまでも心に優しく、また時のフィルターを通って美しく昇華している。

(このシリーズ、詳細な解説にも定評がある。実は3作目以降の制作が大幅に遅延を生じている原因もその解説書作成が原因だと関係者から聞いている。前2枚はアオラ・コーポレーションがきちんとした日本語翻訳をつけたので、今回はその日本盤を待って買った方がいいのかも知れない。)
# by desertjazz | 2009-09-17 23:00

 台北で開催される Migration Music Festival の内容が公式サイトで発表になった。春先から調べていたものの、どうしても詳細な情報が掴めず、もしかしたら今年は中止になったのだろうかとさえ考えていたところに、突然の発表。既に出演を知らされていた Lo Còr de la Plana、Sam Karpienia に加えて、マリの Habib Koite も名を連ねている。この人選とスケジュールだったら、やっぱり行っても良かったなと後悔。週末1泊か2泊のとんぼ返り旅行で、10月3日(と4日)だけでも観に行こうかな、と今まじめに迷っている。
Migration Music Festival in Taiwan_d0010432_2122426.jpg

Programme (English)

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 今年の Fiesta des Suds (Marseille, France) は最終的に断念(?)。あれこれ事情が重なって長い休みが取れないのと、遠方からの来客が立て続けにやってくるのと、さらには自分もあちこち国内での遠出が重なって、相変わらず余裕が全然ない。Toko Blaze に会えないことが残念なのだが、まあまた別の機会はあるだろう。



 今年は1ヶ月ほど仕事を休んでアフリカに行く計画を立てていたものの、想定外のことばかりが起こって、その計画はひとまず断念。それ以前にタフな旅をする体力も気力も失われたままでいる。だけれど、そろそろ日常とは異なる世界に身を置いて、自分を活性化させる必要を感じている。
 台湾にもフランスにも行けないならば、その次の案として浮かんでいるのは11月のベルリン。1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊してからちょうど20年になるのに合わせて、噂に聞く今のベルリンの面白さを体感してくるのも良いアイディアではないかと思いついた。しかし、ネットで調べた限りでは興味を覚える関連イベント(特に音楽もの)は皆無。実はベルリンには一度も行ったことがないのだが、何度か断片的に訪れたドイツには興味を持てなかったので、まあ今回も無理する必要はないのかな。
# by desertjazz | 2009-09-15 21:20

Cheb Hasni 25

 日が沈み始めると秋の虫の音が柔らかく響き出す。本当に心地よいです。

 この秋、Youssou N'Dour が50歳、Bruce Springsteen が60歳になる。そのことで今年はひとり盛り上がっているのでした。

 それらに先立つ9月29日は、アルジェリアのシェブ=ハスニの十五回忌だそう。かねてから噂に聞いていた追悼イベントが本決まりになったようので、ここでも勝手に紹介してしまいます。
 と言いながら、許可は得ていませんので詳細はいっさい書きませんが、誰と誰とがどこに集って飲み語らうかは分かり切ったことですね。イベント当日にパリから持ち帰る予定という、ライの最新作もいろいろ披露していただけるとのこと。お問い合わせは、いつもの渋谷・国境の南へ!?

 思えば昔、マルセイユとバルベスでライのカセットを大量に買って帰ったのでした。そのほとんどは未だにシールドされたまま。Hasni や Khaled だけでも一体何本あるのだろう。全く宝の持ち腐れです。
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# by desertjazz | 2009-09-15 02:05

090909

 昨夜、このところ頭の中に積もっていたいくつかの考えのうちの、そのまたいくつかの断片を綴ったものは、いつものごとく呑みながら書いたものだったので、果たしてどこまでまとめられているものやら、自分では自信がない。

 例えば、、、最近の音楽に対する自分の評価が厳しくなりがちな理由について書き忘れた。誰もが指摘するように、近年、決定的な作品が現れない、あるいは面白い作品が少なくなったのも、その理由のひとつではあると思う。しかし、たくさんの音楽を聴き重ねることによって、音楽に求めるもののレベルが高まっていくことにもなりがちである。これは単に「耳が肥える」ことはちょっと違う。うまく説明できないのだけれど、、、。

 今日は The Beatles のリマスター盤CDがリリースされ、飛びついて買った方も多いようだが、こうした人々の中には、最近の音楽に対して多かれ少なかれ失望している、あるいは自分の必要とする音楽にこそ真剣に向き合おうとする人も、ある程度含まれているように思う。

 反面、そうした姿勢ばかりを詳らかにすることは、自分より若い世代の音楽の楽しみ方を理解できていないだけの危険性もある。だとすれば、これは「老害」である。

 そうした諸々が複合的に影響して、ここ数年、最近の音楽について語る気が起こらないでいる。

 それでも、近年リリースされる作品群とそれらの売られ方、またそれらの受けとめ方、さらには現代人の音楽/音との付き合い方に対して、絶対的な批判に辿り着いている。これらについては、正確かつ慎重に書かないと、業界人や音楽ファンを自認する方々から反感を買う恐れもある。だけれど、その思考を前向きな方向で突き詰めれば、面白いものが書けそうなテーマなのではないかと思っている。
# by desertjazz | 2009-09-09 09:09

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