2009年 09月 19日
Biguine
對馬さんがブログで取り上げているということは、メタカンパニーから日本盤が出るのかもしれないと考えて、早速メタのページをチェックすると、やはり発売が案内されていた。しかも、偶然にも発売日は明日20日。追加トラックがあるとのことなので、CDで買い直すか迷うところだ。
(メタの紹介文には、冒頭「超レアなアルバム」と書かれていた。ということは、特段珍しくない有名盤だと思い込んでいたのは自分だけなのだろうか?)
2009年 09月 17日
World Arbiter : Roots of Gamelan
自分が海外に繰り返し出掛けるきっかけのひとつはガムランに興味を持ったことだった。そのため、バリは10回以上訪れてガムランの実際の音を堪能してくることになる。しかし、地元のことを深く知るようになると、次第にバリに向かう足を鈍らせることにもなった。バンジャールという共同社会の中の繋がりが強すぎて、自分のような外部者が入っていくと無意識的に気疲れを生じてしまうのだ。もちろん毎度誰もがフレンドリーに迎えてくれて、何もトラブルはなかったのだが。
そうしたよそ者が溶け込みにくいバンジャール内の繋がりを体現している象徴がガムランだと思う。その音を聴くと言葉にできない心地よさに浸れると同時に、いつしかストレスも感じるようになった。その美しい音の背景にあるコミュニティー力に圧倒され、また村社会の難しい諸々が見え隠れもしてしまうのだ。
今でも最近のガムランはどこか心底楽しむことができないままでいる。それに対して、20世紀前半の古の音にはそのような意識をもつことがない。その柔らかな響きはどこまでも心に優しく、また時のフィルターを通って美しく昇華している。
(このシリーズ、詳細な解説にも定評がある。実は3作目以降の制作が大幅に遅延を生じている原因もその解説書作成が原因だと関係者から聞いている。前2枚はアオラ・コーポレーションがきちんとした日本語翻訳をつけたので、今回はその日本盤を待って買った方がいいのかも知れない。)
2009年 09月 15日
Migration Music Festival in Taiwan
・ Programme (English)
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今年の Fiesta des Suds (Marseille, France) は最終的に断念(?)。あれこれ事情が重なって長い休みが取れないのと、遠方からの来客が立て続けにやってくるのと、さらには自分もあちこち国内での遠出が重なって、相変わらず余裕が全然ない。Toko Blaze に会えないことが残念なのだが、まあまた別の機会はあるだろう。
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今年は1ヶ月ほど仕事を休んでアフリカに行く計画を立てていたものの、想定外のことばかりが起こって、その計画はひとまず断念。それ以前にタフな旅をする体力も気力も失われたままでいる。だけれど、そろそろ日常とは異なる世界に身を置いて、自分を活性化させる必要を感じている。
台湾にもフランスにも行けないならば、その次の案として浮かんでいるのは11月のベルリン。1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊してからちょうど20年になるのに合わせて、噂に聞く今のベルリンの面白さを体感してくるのも良いアイディアではないかと思いついた。しかし、ネットで調べた限りでは興味を覚える関連イベント(特に音楽もの)は皆無。実はベルリンには一度も行ったことがないのだが、何度か断片的に訪れたドイツには興味を持てなかったので、まあ今回も無理する必要はないのかな。
2009年 09月 15日
Cheb Hasni 25
この秋、Youssou N'Dour が50歳、Bruce Springsteen が60歳になる。そのことで今年はひとり盛り上がっているのでした。
それらに先立つ9月29日は、アルジェリアのシェブ=ハスニの十五回忌だそう。かねてから噂に聞いていた追悼イベントが本決まりになったようので、ここでも勝手に紹介してしまいます。
と言いながら、許可は得ていませんので詳細はいっさい書きませんが、誰と誰とがどこに集って飲み語らうかは分かり切ったことですね。イベント当日にパリから持ち帰る予定という、ライの最新作もいろいろ披露していただけるとのこと。お問い合わせは、いつもの渋谷・国境の南へ!?
思えば昔、マルセイユとバルベスでライのカセットを大量に買って帰ったのでした。そのほとんどは未だにシールドされたまま。Hasni や Khaled だけでも一体何本あるのだろう。全く宝の持ち腐れです。
2009年 09月 09日
090909
例えば、、、最近の音楽に対する自分の評価が厳しくなりがちな理由について書き忘れた。誰もが指摘するように、近年、決定的な作品が現れない、あるいは面白い作品が少なくなったのも、その理由のひとつではあると思う。しかし、たくさんの音楽を聴き重ねることによって、音楽に求めるもののレベルが高まっていくことにもなりがちである。これは単に「耳が肥える」ことはちょっと違う。うまく説明できないのだけれど、、、。
今日は The Beatles のリマスター盤CDがリリースされ、飛びついて買った方も多いようだが、こうした人々の中には、最近の音楽に対して多かれ少なかれ失望している、あるいは自分の必要とする音楽にこそ真剣に向き合おうとする人も、ある程度含まれているように思う。
反面、そうした姿勢ばかりを詳らかにすることは、自分より若い世代の音楽の楽しみ方を理解できていないだけの危険性もある。だとすれば、これは「老害」である。
そうした諸々が複合的に影響して、ここ数年、最近の音楽について語る気が起こらないでいる。
それでも、近年リリースされる作品群とそれらの売られ方、またそれらの受けとめ方、さらには現代人の音楽/音との付き合い方に対して、絶対的な批判に辿り着いている。これらについては、正確かつ慎重に書かないと、業界人や音楽ファンを自認する方々から反感を買う恐れもある。だけれど、その思考を前向きな方向で突き詰めれば、面白いものが書けそうなテーマなのではないかと思っている。